J系エンジンの可能性

パワー合戦は行き尽くした感があります。

最近は如何にロングライフでラクに楽しく乗るかって言うのを選択肢として選ぶ人が多数派のような。

まず、現実をみてみるとJ系のノーマルエンジンで長距離を走るZ1000P、ポリス。
新規輸入でメーター実走行と推測される車両が多いですが、10~15万km走っている車両もザラにあります。
ところがエンジンは腰上開けた形跡程度で腰下は触った形跡無いな、そんなのが殆ど。
ピストンもオーバーサイズなんか滅多に入っていません。

それでもそれなりに動いている。

道路事情が異なるから国内での使用とは一概には比べられないけど、元々それ位の使用には耐えるエンジン。

これが必要も無いのに圧縮高めたり排気量上げたり、怪しい社外部品の組み込みをするから寿命が縮む。

要はバランス…
線引きを自分の中でハッキリさせておかないと、必要もないのにお金かけて寿命の短いエンジンをわざわざ組むハメになる。

意外と忘れていますが、圧縮上げればスターターモーターやスターターワンウェイだって負担は増大、寿命は縮みます。
長い目で見れば消耗品であるワンウェイのスターターギアが既に手に入らない車両ではここも一考の余地あり。

パワーが上がれば必然的に発熱も増える。
当然、その分いいオイルも必要になるしオイルへの負担も増える。
特にハイコンプになると点火系のセットアップがシビアになるので点火系もそれなりの社外品をセットアップする必要が出てくる。
ハイコンプで機械式ガバナのままでは全く本領発揮出来ないどころか、エンジン壊します。

全てが小さな事の積み重ねですが、単にエンジンO/Hと言ってもトータルで自分の使用用途に合わせてやるのが、物理的にも金銭的にも結局1番長く楽に乗れる。

ちなみに自分のローコンプエンジン、φ74.5mmの1150ccですが、組んで6年、街乗りもするし、真夏も含めた年に数度のサーキット走行、10500rpmレブリミット設定してガンガン回していますが、未だオイルは1滴も漏れないしオイル消費もありません。
パワー無いとは言っても250km/h位は出るわけだから、一般道での一般的な使用では何ら不満は無いです。

だからブレーキ周りやインジェクション周りに時間とお金がかけられたし、乗りたい時にいつでもすぐ乗れる、ストレスを感じずに維持できています。

それ位にJ系は素性のいいエンジン。
欲張らなければ手間もお金も全くかかりません。
冗談抜きで、一度しっかり組めばゼファー1100よりも部品点数の少なさが幸いして以降のエンジン単体のランニングコストは安いと思います。
もちろん、部品供給の面ではそろそろ不安はありますが…