トータル

朝夕は涼しくなり、Jに乗る機会も増えました。

あちこち行っていると、「旧いのに、壊れませんか?」ってメンドウなくらいよく聞かれます。

確かに・・・普通のヒトから見ると、25年以上前のバイクでウロウロしてるなんて、きっとマトモじゃないんでしょうね。

クルマで言うなら、普段の足が「スカイライン・ジャパン」って事ですから。

聞きたくなる理由もわかります。


もう、感覚が異常になっているのでどこまでが壊れているのか自分でもよくわかりませんが、

現状、スプロケカバーのどっかからビミョ~にオイルが滲んでるくらいで、他は正常。

しかし、それもヒトによっては故障なのか?


こういうときに、中途半端に知識持ってる人に絡まれると非常に面倒くさい。

もう、アレコレ聞かれて一から説明していたら日が暮れてしまう、

なのでそういう時は「コレ、借り物なんでよくわからないんですよ~スミマセン」

で逃走。


で、今日は帰りに寄ったガソリンスタンド、従業員の物と思われるZ750FX3?か750GP?の改造車が置いてある。

うむ・・なんかイヤな予感。

案の定、ヤンキーなお兄さんが

「この足回りは・・」

「メインハーネスとかって・・・」

こっちは急いで帰らないといけないのである。

がしかし、無視して逃走するわけにも行かない。


最近思うんだけど、こういうときの話題でやたら「メインハーネスさえ換えれば一生安泰論」みたいな風潮があるんですね。

一応、10年チョイそういった仕事をしていましたけど、確かに旧いバイクに電気系トラブルは付きもの。

けど、経験上、ハーネス自身が本当にトラブルや断線起こしている率ってせいぜい2割くらい。

いや、その2割も自分で整備して、取り回し間違って、どこかで挟んだり擦れたりして断線してることが殆ど。

殆どの要因は、当然ですけど各接点で起こります。

メインキーシリンダ、ハンドルスイッチ、ヒューズボックス、及びそれらを接続するコネクタの不良ですね。

意外とこの辺って、軽視されている気がします。

メインキーの接点なんて、毎回動いてますから当然減っていきます、

でも、メインキー換える人って少ないですよね。

ハンドルスイッチも同様、アレって接点の塊ですよ、バラして接点磨いたり、接点のバネ板をチェックしてるヒトなんて殆ど居ないと思います。

バッテリーのプラス端子からマイナス端子まで、電気がぐる~っと回ってきて初めて用を成すわけです。

まあ、かと言ってわけのわからん第三国製のリプロ品もどうかと思うし、

下手糞に切って丸ギボシで団子のように繋いだ現行車のスイッチもどうかと思うわけで。

現時点で正常なのに、わざわざB級の「強化対策品?」に取り替えるなんて、本末転倒な事って多いです。


結局、その辺がどうにもならん!!ってなるから、新しいバイクに買い換えるわけです。

私はアホなので、

「そういうことは壊れたときに考えよう、狭い日本、どこかで止まったって餓死することは無いからね」

って気楽に乗ってます。

クルマと違って、止まったって道路の真ん中でおろおろする事もないし、押せば済むんだから。

(幸いにも、今まで路上ストップの経験は無いですが)


と言う訳で、意外と神経質になりすぎて楽しめてない人も多いかも。

専門店の恐怖の煽りの様な雑誌記事コメントやブログ記事見すぎて、洗脳されていませんか?

そりゃヒドイ事になってる車両も多いけど、それ以上にフツーに動いてる車両も沢山居ます。

壊れることにおびえたって、そりゃどんな機械にも寿命はありますから絶対にいつかは壊れます。

まあ、正確には壊れるんじゃなくて壊してる場合もあるわけで。


200万かけようが、300万かけようが、不老不死にはなりません。

500万のコンプリートマシンを買ったって、ノーメンテで5年も乗れば不具合は出ます。

新車のZRXだって、5年もノーメンテで乗ればボロボロですから。

多少の延命はあってもね、あくまでトータルケア。

当たり前の事を当たり前にやればいいだけ。


旧い機械式時計を愛用してるヒトとかなら、メンテナンスの重要性はわかりますよね。