偽装

人というのは実に愚かな生き物で・・・

牛ミンチと豚ミンチの区別が食べてみても誰一人としてわからないらしい。

たしかに「ウソ」はいけないことだけど、

結局パッケージにそう書いてあればそう思い込む程度の生き物なんです。



ウソツキだとか偽装だ!と騒いではいるけど、

安い食材を要求したのは消費者張本人であるというのは事実です。


たとえ農薬汚染されていたとしても「安い!」と中国産野菜を求める人がいて

どこかの国の工業汚水の流れ込むドブ池で育てられたかわからないウナギを「安い!」と求め飛びつくのは消費者自身です。


怪しい商品を真っ当な商品と偽って「同価格」で売るならそれはかなりの確信犯的「悪」ですけど、

それなりに安い物には訳があるのが当たり前なわけですから・・・




もしも

「オール50%オフ!毎週火曜日はポイント2倍!」

「新規でご友人やご家族紹介していただいたら500円分の商品券プレゼント」

「他店より絶対安くします、まずは無料見積もりを!」

なんていう病院や歯医者があったらそこは多分、潰れるでしょう。

ましてや

「ポイント溜まったら麻酔1回無料!」

とかあったらもう怖くて行けません。


なのになぜ「食」やほかの消費ではそういうものに飛びつくんでしょう?

結局、消費者自身がリスクというものを甘く考えている結果のような気がします。


医療とか、カラダに対するリスクはそれなりに考えているからちょっとでもおかしな雰囲気があると手を出さない。

「きっと安いからにはなにか訳があるんだろう」とか素人なりに考えるわけです。

お客である患者が商売人である医師を「先生」と呼び、敬語を使うという通常のサービス業とは逆の形態が当たり前に思えるのもそういう心理の最も顕著に表れている部分だと思います。







何がいいたいのかというとですね、

通販で格安のバイク買って、買った直後には

『探せば結構安いのありますね~』(お前から高い金出して買わなくてよかったというイヤミです)
とまるで人を守銭奴のボッタクリのような扱いしておいて

いざ不具合多発、ボロが出始めたら

『くそ~通販ボッタクリだ!』
『○◎め~、フルO/H済みなんて言って騙しやがって!』

なんて騒いで、結局

『どうにかしてくださいよ~』

だって。

そりゃあ別に騙されたわけでもないと思うんですよ。

安かったなら、それはそれなりの理由があるからです。

どこの世の中に損してまでO/H済みの人気極上絶版希少車を売る店があります?

あるわけないんですよ、絶~対に。

乗り出し50万円で外装、フレーム、エンジンフル仕上げ済みで車検2年付きのZ400FX。

どう考えたってね。。。


半額で本物と同じ製法、素材のミンチだって絶対にあるわけがない。

あるわけが無い物を買うんだから、リスクを抱えるしかありません。



脳手術前に医者が

「コレ、中古のメスと輸入物の安い麻酔なんですよ~、だから手術費は安くしておきますね!あ、あとコストダウンで助手は2人リストラしたんでちょっとドタバタしますけど今日から派遣が一人入りますんで意外と大丈夫ですよ」

なんて笑顔で微笑みかけたらあなたはどうします?

リスク抱えても安い方選びますか?