ジェネレーター補足

同じ内容の質問を多数頂きますので…

薄型ジェネレーター、現在ポリススターターギア用とノーマルスターターギア用との2種があるのですが、

そもそもそれぞれのスターターギアの何が違う?

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左が後期ポリス、右がJ/mk2純正

ギアの部分は全く同じです

違うのはスタータークラッチの噛み込み部の直径

ポリスは46mm弱

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J/mk2は42mm強

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直径差は約4.5mm

Z1000ポリス後期型のみに採用された直径の大きいタイプが、通称ポリススターターギア。

なぜ後期だけこうなっているのかというと。

スタータークラッチがカムクラッチ方式に変更された為。

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余談ですがカムクラッチというのは工業製品として広く用いられているもので、別にオートバイ専用部品というわけではありません。

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ある程度の規格に基づいて販売されています。

ポリスのスターターギアがサイズ変更されたのは、この規格に因るものもありますが、おそらくは単にカワサキが多く採用しているカムクラッチのサイズに適合させる為と思われます。
このカムクラッチは、カワサキの250cc単気筒車、エストレアや250TRに使われているものと同じもので、これらと共通化させるにはギアのサイズ変更が手っ取り早かったからではないかと思います。
1000ccのエンジンに250cc用カムクラッチで耐久性はあるのか?とも聞かれるのですが、1000ccとは言っても4気筒の1000ccであれば1気筒あたり250cc、上死点が4気筒同時になる事は無いので結局スターターへの瞬間的な負担は250ccエンジンと同じという事になります、勿論クランクシャフト等の重量がそもそも違うので全く同じと言うわけではありませんが。

対してノーマルスターターギア仕様のジェネレーターKITの方ですが、こちらはカムクラッチを採用していないのか?との問い合わせも多いのですが、こちらも勿論カムクラッチを採用しています。

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形状は先述のポリス用とは異なりますが、
カムクラッチ式にする事で、ノーマルの3ローラー式とは比較にならない位に耐久性は増しています。
噛み込むローラーの数の違いで一目瞭然ですが。

また、このカムクラッチをJ/mk2ノーマルのフライホイール(マグネットローター)に組み込む事は可能か?との質問もよくいただくのですが、結論を言うと不可能です。

次に問い合わせで多いのが、DIYで取り付けは可能か否かとのお問い合わせなのですが、こればかりは自分には何ともお答えのしようがありません。
必要な工具等も、極一般的な整備工具の範囲といっても人それぞれなので、そこまで事細かにフォローするのも難しいのが正直なところです。
実際、取り付けに必要な工具が足らず買い足す羽目になったとお叱りを受けたことも、、笑

このKITでたまにあるトラブルがステーターコイルの配線の焼損や溶断なのですが、これまでそれらを見させてもらったところ、ほぼ全数が車体側既設ハーネスの経年劣化や接続部の錆による抵抗増、
ハーネス加工の際の半田付けによる過度の加熱による銅線の酸化、接続コネクタ端子の圧着不良など…
やや人災的な場合もありますので、売りたいがあまりに、
簡単ですよ!
誰にだって出来ます!
とも言えないのが本音です、、、かね。