「無い、財布が無い!」
友人が騒ぎます。
酔って違うポケットにでも入れたんだろ?
そういってあちこち探すけど無い。
真っ青になる友人。
「どうしよ・・10万以上入れてたんだけど・・・」
おまけにカードやら免許証やら全部入れてるらしい。
歩いてきた明け方の薄暗い街中を、必死に探すも見つからず。
諦めてダメ元で交番へ。
「財布落としたんですけど・・・」
お巡りさんのけげんそうな顔。「名前は?どこで落とした?」
友人「●○です、多分◎○の公園の傍だと・・」
お巡りさん「●○さん、届いてるよ」
え?マジで??
なんと財布の中身もすべて手付かずで戻ってきました。
なんでも飲み屋帰りのお姉さん風の2人組みが路上に落ちてたのを届けてくれたらしい。
「結構入ってるし、免許証も入ってるからおまわりさん、届けてあげてよ、困ってるだろうし」と持ってきてくれたそうだ。
一応、電話番号と連絡先はお巡りさんが聞いておいてくれた。
イヤなニュースばかりの世の中ですが、「困ってるだろう」と人の気持ちを考えて行動する人、まだまだ居るんですね。
正直、涙が出るほど感動しました。
当たり前のことなんだけど、あまりにも当たり前でないことに慣れすぎて麻痺してしまっているようです。
後日、友人がお礼の電話をして「気持ちだけでも幾らか受け取ってください・・・」と伝えたそうですが、
「いいのいいの、そのかわりお店に飲みに来てよ、それでチャラにしよう」
という事になったようです。
で、私も付き合うことに。
結構、どちらかというと高級な部類に入るお店なんですよ、きっと1割差し上げたほうが安くつくと思うんですけど・・・
まあ。これも何かの縁ということで。