デフレと責任
先日起きたジェットコースターの車軸破損による死亡事故。
ジャンルは違っても、乗り物を整備する仕事に携わっている人には気になるニュースだったと思います。
こういう事故があるといつも論点は「誰の責任?」
当然ながら{施設の長}に当たる人に追及の手が及ぶでしょうけど、これはまあ、当然です。
しかしそこで終わってもいいものでしょうか・・・
世の中の大体の施設にはJISによる保守点検や検査標準があって、その点検を生業とする人達も居るわけです。
しかしながら現実的にはどの業種も「コスト削減」「利益優先」のご時世です。
カタチだけの点検や、全く専門知識のない「派遣社員」が見よう見まねで点検している、そんな現実もあったり、ある汚水処理関連施設管理会社に勤める友人の話だと
「下請けや孫受けに丸投げしてる部分が大半だから、実際どんな人が何やってるのかわからん、報告書と日誌チェックしてるだけだから」
と、実際そんな業種もあるようで・・。
「コスト削減」「利益優先」
たしかに会社が存続するためには必要な事ですが、ちょっと今の日本って行き過ぎてる気がします。
以前、流れるプールで給水ポンプに吸い込まれて女児が亡くなった悲しい事故がありましたが、
あの時も結局は監視員全員シロウトのバイト、プール施設管理会社も下請けに丸投げで実態知らず・・・というお粗末なモノでした。
結局、人件費削減が招いた結果です。
分野は違えど自動車整備業、オートバイ整備業も似た様な傾向があります。
車検代行もとにかく安さと早さを誇張する広告ばかり。
実態を知っている私ですが、本当にヒドイ業者の多い事。
ご存じ無い方も多いと思いますが、車検代行屋には指定工場と認証工場があります。
指定工場というのは、定められた機器を常設していて、自社工場で車検後に書類のみ陸運支局に持ち込み、法廷手続きを済ませた後で車検証、ステッカーを発行してもらいます。
認証工場とは、指定工場よりも簡素な設備で認可を受けられ、重要保安部品(ブレーキなど)の分解整備が出来る工場ですが車検時には陸運支局に車体を持ち込み、陸運支局で車検、法廷手続きを済ませます。
じゃあ、そこそこ安全なんじゃないの?と思われると思いますが、たしかに殆どがマトモな業者さんです。
がしかし、車検代行業は上記の工場でなくても出来るんです。
整備資格すら全く無くてもいいんです。
ユーザー車検ってありますよね、アレです。
お客さんから預かったクルマをバイトに丸投げして「ユーザー車検受けてこい」
実際、そんな業者が沢山居ます。
整備なんて必要最小限しかするわけありません、安さが売りですから。
きちんと整備しないと車検通らないんじゃないの?と思われる方も居られると思いますが、
保安部品が全て作動して、ライトの光軸があってて、タイヤの溝があれば車検は通ります。
実際オイルが無かろうが、ブレーキフルードが真っ黒だろうが、ブレーキパッドの残厚が0.5mmだろうが0.1mmだろうが車検には通ります。
信じられないかもしれませんが、それが現実です。
お客のクルマで鼻クソほじって、タバコ吹かしてる「三流代行業者」の多さに驚かれると思いますよ、車検ラインに並んだら・・・
たしかに法には触れないかもしれません、ですがこの現実をどう思います??
安ければそれで良いという人が居て、成り立っている現実。
これで何か整備不具合による事故が起きた場合、一体誰の責任でしょう??
代行屋の社長が逮捕されれば一件落着ですか?
消費者の「安く安く」は、ちょっと・・・行き過ぎてる気がします。
他業種もそう。
運賃を安く安く・・・
結果、運送会社への過酷な労働条件となってシワ寄せが出ました。
寝る時間が無い、だから無理するしかない、そして悲惨な事故。
オマケにそれで「トラックは危ない!」というわけのわからん理屈で速度リミッター装着を義務化され・・・
ますます長距離ドライバー、運送会社の負担は増しました。
高速道路でリミッター効かせながら追い越しに苦労して無理な車線変更をしている大型トラックを多く見かけます。
大型車は巡航平均速度を1km/h落とすだけでも命取りなんです。
そこまで無理しないと「お安い運賃」が実現できないわけですから・・・
事故がおきたら、悪いのは運転手と運行管理者だけでしょうかね?
もし、絶対に安全な完全点検済みのジェットコースターの乗車料金が1500円で、
よくわからない、コイツ大丈夫か?みたいなバイトが点検したジェットコースターの乗車料金が700円で、
この20年、グリスさした事くらいしかないな~、稼働率あげないと利益出ないから点検なんて時間がもったいないよ。
でも最近、ちょっとどっかからギコギコ言うんだよね、というジェットコースターの乗車料金が100円だったら、
それでもどうしても安いほうがいいですかね?
軽い気持ちで「安く安く」を選択し続けてきた我々ですが、ぼちぼち考え直す時期かもしれないです。
ジャンルは違っても、乗り物を整備する仕事に携わっている人には気になるニュースだったと思います。
こういう事故があるといつも論点は「誰の責任?」
当然ながら{施設の長}に当たる人に追及の手が及ぶでしょうけど、これはまあ、当然です。
しかしそこで終わってもいいものでしょうか・・・
世の中の大体の施設にはJISによる保守点検や検査標準があって、その点検を生業とする人達も居るわけです。
しかしながら現実的にはどの業種も「コスト削減」「利益優先」のご時世です。
カタチだけの点検や、全く専門知識のない「派遣社員」が見よう見まねで点検している、そんな現実もあったり、ある汚水処理関連施設管理会社に勤める友人の話だと
「下請けや孫受けに丸投げしてる部分が大半だから、実際どんな人が何やってるのかわからん、報告書と日誌チェックしてるだけだから」
と、実際そんな業種もあるようで・・。
「コスト削減」「利益優先」
たしかに会社が存続するためには必要な事ですが、ちょっと今の日本って行き過ぎてる気がします。
以前、流れるプールで給水ポンプに吸い込まれて女児が亡くなった悲しい事故がありましたが、
あの時も結局は監視員全員シロウトのバイト、プール施設管理会社も下請けに丸投げで実態知らず・・・というお粗末なモノでした。
結局、人件費削減が招いた結果です。
分野は違えど自動車整備業、オートバイ整備業も似た様な傾向があります。
車検代行もとにかく安さと早さを誇張する広告ばかり。
実態を知っている私ですが、本当にヒドイ業者の多い事。
ご存じ無い方も多いと思いますが、車検代行屋には指定工場と認証工場があります。
指定工場というのは、定められた機器を常設していて、自社工場で車検後に書類のみ陸運支局に持ち込み、法廷手続きを済ませた後で車検証、ステッカーを発行してもらいます。
認証工場とは、指定工場よりも簡素な設備で認可を受けられ、重要保安部品(ブレーキなど)の分解整備が出来る工場ですが車検時には陸運支局に車体を持ち込み、陸運支局で車検、法廷手続きを済ませます。
じゃあ、そこそこ安全なんじゃないの?と思われると思いますが、たしかに殆どがマトモな業者さんです。
がしかし、車検代行業は上記の工場でなくても出来るんです。
整備資格すら全く無くてもいいんです。
ユーザー車検ってありますよね、アレです。
お客さんから預かったクルマをバイトに丸投げして「ユーザー車検受けてこい」
実際、そんな業者が沢山居ます。
整備なんて必要最小限しかするわけありません、安さが売りですから。
きちんと整備しないと車検通らないんじゃないの?と思われる方も居られると思いますが、
保安部品が全て作動して、ライトの光軸があってて、タイヤの溝があれば車検は通ります。
実際オイルが無かろうが、ブレーキフルードが真っ黒だろうが、ブレーキパッドの残厚が0.5mmだろうが0.1mmだろうが車検には通ります。
信じられないかもしれませんが、それが現実です。
お客のクルマで鼻クソほじって、タバコ吹かしてる「三流代行業者」の多さに驚かれると思いますよ、車検ラインに並んだら・・・
たしかに法には触れないかもしれません、ですがこの現実をどう思います??
安ければそれで良いという人が居て、成り立っている現実。
これで何か整備不具合による事故が起きた場合、一体誰の責任でしょう??
代行屋の社長が逮捕されれば一件落着ですか?
消費者の「安く安く」は、ちょっと・・・行き過ぎてる気がします。
他業種もそう。
運賃を安く安く・・・
結果、運送会社への過酷な労働条件となってシワ寄せが出ました。
寝る時間が無い、だから無理するしかない、そして悲惨な事故。
オマケにそれで「トラックは危ない!」というわけのわからん理屈で速度リミッター装着を義務化され・・・
ますます長距離ドライバー、運送会社の負担は増しました。
高速道路でリミッター効かせながら追い越しに苦労して無理な車線変更をしている大型トラックを多く見かけます。
大型車は巡航平均速度を1km/h落とすだけでも命取りなんです。
そこまで無理しないと「お安い運賃」が実現できないわけですから・・・
事故がおきたら、悪いのは運転手と運行管理者だけでしょうかね?
もし、絶対に安全な完全点検済みのジェットコースターの乗車料金が1500円で、
よくわからない、コイツ大丈夫か?みたいなバイトが点検したジェットコースターの乗車料金が700円で、
この20年、グリスさした事くらいしかないな~、稼働率あげないと利益出ないから点検なんて時間がもったいないよ。
でも最近、ちょっとどっかからギコギコ言うんだよね、というジェットコースターの乗車料金が100円だったら、
それでもどうしても安いほうがいいですかね?
軽い気持ちで「安く安く」を選択し続けてきた我々ですが、ぼちぼち考え直す時期かもしれないです。