レベル
不景気と言われはじめて随分と多くのバイク店が消滅。
しかしながら逆にゲリラ的とも言うのか、個人で認証工場を持たない小型店舗はむしろ増えた気がする。
路地裏・・住宅街・・
「あれ?こんなトコにバイク屋?カスタム屋?」って事がしょっちゅう。
しかしまあ、当然ながらそんなお店でもレベルの差はピンキリのようで。
ウチの会社に出入りしている業者さんが近所に出来た「そういうお店」に、車検に出してみたらしい。
車体はほぼノーマルのZRX1200。
価格は法定費用+代行手数料15000円(基本整備一式付)で、結構安い。
以下は彼のハナシですが。。。
引き取りに行く日時を事前に連絡していたのに、いざ行くと全く忘れられていた。
請求書に「テスター使用料」が別途請求されていた(光軸)
何故かレバーとハンドルの角度が変えられていた(全て純正なので合いマークがあるのに、動かされている)
走り出してすぐ違和感、ドライブチェーンがもうやばいくらいビンビンに張られていた。
グリップとシートにはオイルの付いた手跡多数。
車検証ステッカー剥がすのに失敗したらしくナンバープレートに擦り傷多数。
どういうわけかクラッチフルードを継ぎ足したらしく(直前にオーナーが交換済み)、マスター付近がフルードまみれ、おかげでチョイとマスターの色ハゲ。
彼は
「まあ、そんな怪しいトコに出した自分が馬鹿だったよ」と自嘲気味に笑っていましたが、
未だそんなレベルで開業しようとする人間がいること自体が怖い。
今はただのリーマンの自分が言うのもアレですが、時たま
「この人、本当に大丈夫?」って人、特にカスタム系のショップに居ますからね・・・・・
単にディーラー的な整備であれば、マニュアル通りにやっておけば、さほど問題はないと思うんですが、
未だにフロントアクスルシャフトの正しい締め付け順序を知らない人とか、
(なんで片側がフリーになっているのか意味が分かっていない)
ホイールベアリングの圧入に手順があることを知らない人とか、
(ただ叩き込んでスラスト方向の荷重とか無視、ゴリゴリにされる)
電流計、抵抗計なんかのテスターの正しい使い方を全く知らない人とか、
(どうやって電気系統の修理やってるのか謎)
Z/Jによくある、知ったかぶりしてマニュアルカムチェーンテンショナーをお客に付けさせたけど、
調整方法分からなくてアイドラーやスライダーがぶっ壊れるほどしめこんだり・・・
(これ、本当に多い)
嵌め合い寸法とか知らないのにワンオフでステムやらハブやら見様見真似で作らせて
ベアリングが走行中に飛び出してくるスプロケハブを作ってくれたり、
(物を作るなら図面引けないと・・・無理)
当然、知識がないから腕がないとは言えないし、
知識ばっかでろくっすっぽ腕のない人も居るだろうけど。
いいバイク屋さんだけ生き残れますように・・・・・。