カキ~ン
妙なタイトルですが。
エンジンをかけるときに時々
「カキ~ン」「カンッ!」「カツッ」っていうZ/Jが居ますよね。
あれ、簡単に言うとクランクが一瞬逆回転しかけてたりする音なんです。
スターターワンウェイクラッチに逆向きの力が加わって聞こえる音だったりします。
勿論、それくらいでクランクがねじれたり、コンロッドが曲がったりするほどヤワじゃないですが、
スターターワンウェイは壊れます。
或いはワンウェイの固定ボルトが緩んだり。
スターターワンウェイが弱って滑り始めるともうコレは悪循環。
何でクランクが逆回転しようとするのか?
SR400や4サイクルのモトクロッサーに乗ったことがある人は経験あると思います、
キックをやりそこなって、エンジンかからずキックペダルがガツ~ンと逆に戻ってきてスネを強打、通称「ケッチン」
あれが起きてるんです。
キックに失敗する=スターターモーターがクランキングする速度が遅すぎる。
エンジンはピストンが上死点に達する前にプラグに火が飛びます、なのでクランキングの速度が遅すぎると、ピストンが逆に押し戻されてしまうわけです。
クランキングが正常な速度で行われるためにはバッテリー、スターターモーター、リード線とアース線が正常であることが大前提。
また、バッテリーが弱ったり、セルモーターが老化したり、リード線が抵抗を持ってくるとクランキング中の電圧降下がより酷くなるので、副作用としてフルトラ車であればプラグに火が飛ばなくなります。
その状態でプラグを抜いてチェックすると火は飛ぶのですが、それはプラグを抜いたことにってコンプレッションがゼロになり、スターターモーターへの負荷が減ったことで電圧降下の度合いが減ったためです。
前兆として、クランキングしてもなかなか始動しない、
ダメだと諦めてスターターボタンから手を離すと、その瞬間にエンジンがかかりそうになる、なんていうのは「セルモーター作動中に火が飛ばなくなってる病」の始まりです。
バッテリー、スターターモーター、リード線とアース線は全てがベストコンディションであることが大前提。
カキ~ンと突然言い出したら、何かの予兆です。