根本的対策

薄型ジェネレーターについての問い合わせでたまにあるのですが、

ノーマルのスターターワンウェイのトラブルが多いので、スターターワンウェイの強化されたこの薄型ジェネレーターにコンバートしたい、と言った旨のご相談。

薄型ジェネレーターにはノーマルの3ローラー先よりも遥かに耐久性の高いカムクラッチ式のワンウェイを使用していますが、
結論から言うとノーマルでそこまで頻繁にトラブルの出る車両では、この薄型ジェネレーターに換えても根本的対策にはなりません。

ノーマルのスターターワンウェイが交換してもすぐダメになるとかすぐボルトが緩む、折れるという車両はたまに居ますが、あれはスターターワンウェイが弱いというより、スターターワンウェイが本来と異なる使用環境で使われているから壊れるだけです。

なかなか理解してもらえない場合もあるのですが、例えばスターターモーターの劣化や入力電圧低下によってクランキングの速度が遅すぎる場合にスターターワンウェイが壊れる事があります。

なんの関係があるのかと言われますが、例えばSR400や250/450のモトクロッサーなどのキックスタートしか出来ないバイクで、、キックペダルを踏み込む力が弱い(クランキング速度が遅い)とどうなるか?

ピストンは圧縮圧力に負けてクランクを逆回転方向に向けて押し返してしまい、瞬間的にクランクを逆回転させます。
所謂ケッチン食らうって現象。

バッテリー弱いな…ってクランキングさせている時にたまにとんでもないカキーンという音がジェネレーター付近から出るのは、同じくクランクが正回転方向に回れずスターターワンウェイのローラーを叩いている音です。
繰り返していれば当然著しく摩耗が進むか、ボルトが折れるか緩みます。

そう言った状態のまま薄型ジェネレーターへコンバートしても、根本的にはトラブルの対策にはなりません…

勿論、カキーンと音を出してしまう理由には他にも不適切な点火時期なども絡んでくるので必ずしもクランキング速度だけの話ではないのですが、
不具合に対しては強化で対策という概念は捨てて、まずは不具合の理由を潰していくことから始めないと根本的対策にはなりません…

あ、今回分完成しました。
随時発送いたしますので少々お待ちを…
在庫もいくつか取り置きしています。

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