雑記

いまZやJのエンジンフルオーバーホールを行ったら、次は何年何万km持つのか?

 

聞かれて、ふと考えた。

 

思えば長い事乗っていて、エンジンブローさせた時以外に、

エンジンがもうコレは乗れない状態だ、、、と感じる程乗った事がない。

 

組んでみて乗ってみて、もうちょっと圧縮比上げたいとか下げたいとか、それで開ける事はあっても、例えば20代の頃は1台を通勤にもツーリングにもサーキット走行使っていたから年に2万km以上乗るのはザラで、その時はカムカバー以外を開けることなく5万km位乗るとさすがにオイル消費やオイル滲み、パワーダウンを感じたけれど、ツーリングで乗ることが出来ないという状況までには至らなかった。

(ロングツーリングに向かうときは継ぎ足し用オイルを2Lくらい積んでいたけど)

そう考えると、そこそこ回して乗るなら普通に乗れるのは5万kmくらい、サーキット走行なんかをしなければその1.5倍たあたりが寿命と呼ぶには妥当なのか?

 

最近、今年は特にそうだけど、オフシーズンのエンジンフルオーバーホールを依頼される台数が減って来た。

考えみればそもそも周囲はZを買う人よりも手放す人が多いし、

高齢化で乗る距離もさほど伸びない、

年に2000kmも乗ればいい方だと言う人も多く、一度エンジンをしっかりやっておけば多分バイクよりも自分の方が先に力尽きるよね、なんて会話もよく聞く。

 

「Zの再販新品ヘッドは予約しようと思うけど、出番が来るまで自分がバイクに乗れているのかどうか自信ないよね」なんていう人もいたけど、それが実状なのかなと思ったり。

 

個人的にはヘッド再販品は金型が違うわけだからフルノーマル派のM6スタッド好きな人には受け入れられないだろうし、約25万円の価格で購入するターゲットってどの層なんだろう?という興味の方が大きかったりしますが。

 

あと、最近の傾向として、エンジン開けるならどうせだし、といきなり76mm、それ以上のピストンに11mm〜リフトのカムを準備して…

圧縮比は12:1で…

なんていうレーススペックなものをオーバーホール時に組み合わせる例もあるけれど、そういう仕様を初めて考えているのなら、寿命という考えはないものと割り切る覚悟は必要。

ピストンやライナー自体は単品での耐久性がいくらあっても、燃調や点火時期の許容値は格段に小さくなる。

自分でセッティングが何も出来ない、ノッキングを感じる事が出来ない、サポートをしてくれるショップのつても無いとなるとなかなかセットを出すのも好調を維持するのも難しいし、下手したら一度も良い状態に至らないままブローさせる事も。

そこをクリアできてから、寿命という概念がやっとスタート。

 

セッティングも自由度の高いEFIをやるとわかりますが、いかに点火時期で損しているZのエンジンが多いかを思い知ります。

ノッキングを恐れて不必要なまでに遅らせた点火時期で2バルブで一番得意な中速域のトルクを全然出せてない場合も多々。

かと言ってそこを進めると点火デバイスの都合上、高回転域で進み過ぎてしまうから手の施しようがないとか。

ノッキングが出ない点火系システムと、トルクの出ない点火システムというのは時に同じものになってしまう場合も。

 

さて、よく乗った連休、明日からも頑張りましょう。

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