仕事

職場での1コマ

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これ、クレーンフックの材料です。

ちなみにフック単体での全長は約6m

想像出来ます?

この鋼板にピンを貫通させ、それぞれを溶接して一つのクレーンフックになります。

素材も非常に硬いので、普通の溶接だとやった端から割れて行きます。

それをどうにかするのがノウハウって事らしいです。

これは職場全体で言えば極一部の仕事ですが、こういった特殊巨大物ばかりを扱う仕事です。

大きい物だと、30m近いクレーンの構造物も工場に3個くらい製作中。

ほぼ市場独占状態?らしいので、この不況の中でも工場はフル稼働、残業、本来休日の土曜出勤もバリバリ状態です。
来年もカレンダー見る限りでは夏前まではびっちりと仕事が入っています・・

でも、現場で働く人は意外と不満を言いません・・

残業手当が35~65%の割増し賃金と、非常に待遇がイイから、みたいです。

私はまだ研修で役立たずなので、今月一杯は定時退勤週休二日ですが。

ちなみに、私は溶接工ではありません、

組み立ての図面を見て、作業段取りする仕事です。

勿論、溶接やガス切断、タマがけにクレーンもある程度は出来ないとダメですけどね。

バイクとなにか被る部分はある?って上司に聞かれますが、

巨大な構造物って勿論、優秀な技術者さんが設計しているので耐震性など十分に計算され尽くしたものなのですが、やはり現場で使うと割れたり、曲がったり、あるいは設計上可能でも、施工上不可能な補強だったりって事がざらにあるようで、

特にクレーンのアームなどの補強は、バイクのフレームと同じような考えで作られています。

しなるのはしょうがない、それをどう逃がすか?ってトコですね。

ガセットを当てて補強するなど似た部分は多いのですが、やはりそこはプロの集団、参考になるところは沢山です。

あえて補強材&ガセットを全周溶接しない、部分溶接にするからこそクラックが出ない、とか言うのは逆の発想ですよね。

あと、感覚が狂うのは出来上がって測定、

「ヨシ、誤差8mm、合格!」

ってのを聞いたときですね。

え?8mmってダメでしょ!って思ったけど、その鋼材は全長24m、(24000mm)です。

24000mmに対する8mmだから、これって凄く高精度な部類・・・ですよね。

仮にバイクなどに多い240mm程度の大きさの部品なら、誤差0.08mmって事だし、確かに高精度と言えなくもない。

とまあ、こんな事やっています・・・

職場には溶接機はほぼ全種類あるのですが、残念ながら交流機が無いのでアルミが出来ません。

上司に「導入要請」しましたが、どうも隣の工場に自由に使えるTIG交流機があるらしいということで、見学してきました。

が、その工場の人は誰も交流アルミ溶接をした事が無いとの事、鉄、ステンの直流溶接の達人ばかりなのに。

出来るって知らずに外注に出してたんだって・・そんな事ってあるのかよ。

で、試しに私がデモで壊れていたアルミ製のハシゴと作業台を溶接してみました。

棒が酸化しかけてイマイチでしたが、おかげで

「よし、こりゃ便利だ、アルミの溶棒を注文しておこう!」と上司のOKも出ました。

ちょっとずつ環境を整えています・・・

あとはスクラップ置き場にある巨大Tスロットテーブル(定盤)を狙っているのですが、

重量が6トンと聞いて、諦めました。