観察
GPz純正のオイルブロック。
クーラー取り出し口です。
横から見ると、メクラ栓が打ってあります。
何のメクラかというと
中を覗くと、吐出側と戻り側がバイバスラインで繋がっています。
つまり、オイルポンプから送られたオイルは、100%クーラーコアに送られないような仕組みになっている。
更にGPzはポンプにリリーフバルブも設けられている。
それに対してZ1・mk2系に社外クーラー装着する場合は社外の取り出し口を使って取り付ける。
社外の取り出し口使用の場合、ポンプから送られたオイルは100%クーラーコアを通過する。
そのほうが冷却効率は良さそうだけど、何故GPzはそのような仕組みになっていないのか?
推測すると、高回転時、またはオイル冷間時にクーラーコアを通過するオイルはクランクの回転を利用するオイルポンプにとって激しい抵抗以外の何物でもない。
冬場に20W-50のオイルとかがオイル交換時にオイルジョッキから流れ込むのにネバネバでなかなか注ぎ込まれずいらいらした経験は誰にでもあると思う。
あのネバネバの液体をギア式のポンプでクランクシャフトで直に回転させてクーラーコアへ圧送すると言うのは、とてつもない抵抗。
クランクシャフトにとってはただのブレーキでしかない。
それを緩和するために、バイパス通路を設けていると考えるのではないかと思う。
それでも圧が上がりすぎてしまえば、リリーフバルブで逃がそうという仕組みか。
Zで冬場にオイルクーラーを外して取り出し口をノーマルに戻すとアイドリングも安定して吹けがよくなった、という人がいるけど、あれは多分、感覚的なものではなくて実際にクランクへの抵抗が減少した結果だと思う。
逆に細い通路をターンさせてオイルを戻すサーモスタットブロックは・・・
パワーを稼ぐ事より、抵抗を減らす事の方が簡単でコストもかからない。
ちなみにJ/R系用のオイルクーラー取り出し口、社外品ではバイパス通路のある物とない物がある。