根拠

バイクだったり、クルマだったり、改造するときに悩むのが必ず
 
「これって、ノーマルと比べて本当にメリットあるのか?」と言うこと。
 
どんな部品だってそう。
 
例えばホイール、大半の人は軽くしたいから変える。
(中には重い上にリムが真円とは程遠い、土に葬りたいような酷い商品もありますが)
 
でも、軽くなる事以前に、そのホイールがどういう構造で、どんな仕組みなのか?
って考えると、若干「大丈夫か?」っていう部分も出てくる。
 
フロントホイールでありがちなのが、純正よりもホイールベアリングの容量(耐荷重値)が小さくなっているケース。
 
どうしてもアクスル大径化に対応させるために、ベアリング外径の割りに内径の大きいベアリングを使っている、そういうケースをたまに見ます。
当然ベアリングの寿命は短くなる。
 
で、じゃあこれがダメなのか?いい加減な改造なのか?って言うと、
ホイールを軽くする、って目的を成し遂げたのだから、ベアリング寿命を短くしたってイイ、そういう考えがあっていいと思うし、それが改造って行為だと思う。
 
エンジンもそう、パワーを搾り出すのを優先、寿命が幾分か短くなるのはある程度はしょうがない。
そういう割りきりが必要。
 
で、じゃあ、どのくらいの改造がどれくらいのリスクをもたらすのか?
 
正直、その辺りってみんな「まあ、なんとなく・・・」って感じの、灰色部分だと思う。
当たり前のように量販店で売られている高価なレーシングキャリパーが、ストリートでどれくらいの寿命が期待できるのか?
そんなの、誰も知らない。
売る側だって「競技専用」「公道使用不可」ってシール貼っておけばあとはどうだっていいわけだし。
 
自分だってそうです。
ただ、改造って行為があまりに庶民化?してきて、リスク自体を考えていない人が増えているような気がします。
ドレスアップと、改造は別物。
 
組む前に仕組みをよく理解して観察する、測る、比較する。
組んだ後にもよく目を配る、異変に敏感になる、
そんな当たり前の行為が出来ない人は、正直、そこまでリスクの高い改造はせずにドレスアップ程度で止めておく方がいいと思う、余計なお世話だけど。
 
或いはプロに任せるべき。
組むときだけじゃなくて、車検、整備のアフターも含めて。
 
って、久々にこんな事書いてみたのは、会社の知り合いの買ったZRX1200でイロイロあって。
オーリンズ正立フォークに安物のビレットドレスアップ?ホイール組んであったんですが、元は某バイク屋の店員が走行会なんかで走らせていて、転倒こそないものの結構酷使されていたので分解整備中なんですが、
 
ブレンボのレーシングキャリパーはピストンがダストでグズグズ。
サンスターのローターはスリット特有のスリット境目の段付き磨耗でフィーリング最悪。
まあ、これくらいはよくある話、消耗部品だしね。
 
それにしてもパッドの偏磨耗が酷いのでもしやと思い、
某超有名処の売ってるオーリンズ正立用40mmピッチキャリパー用サポート、
定盤に乗せるとカタカタ・・・ダメじゃん。
サポートが事故もしてないのに左右同じように歪んでる・・・・・・
オーリンズ正立って、構造上キャリパーサポートにかかる負担がハンパじゃない。
サポート選ぶときは、この辺りをよく考慮しないと・・・
自分はどちらかと言うとあまり好きなフォークじゃありません、そう言うところが。
サスペンションとしては秀逸なのかもしれないけど、ああいうボルト止めの巨大なサポートを介してレーシングキャリパー使う事に抵抗があるんです・・・
 
リアはハブダンパーのがたつきが酷い、ってバラしたんだけど見てみるとそうでもない。
結果、そもそもリアハブ自体が分割構造になっていて、その締結ボルトが緩んでる。
どう見たって雌ネジ部分が短すぎるし、もうネジ穴がバカになりかけてる。
定期的に見ておけばこんな事にはならなかったんだろうけど。
なんでリッターバイクの純正ハブダンパーがあんな馬鹿でかいのかを考えると、注意しておくべきポイントだった。
ダイマグなんかはこの辺りを考慮して、取り付けPCD大きくして、外からでも緩みチェック出切る様に改良して販売していましたね・・・(ちなみに緩みチェックできるようにしてあったのは日本向けだけですが)
 
そういうのを傍から見てると、改造って行為の意味は何なんだろうかと。