きっかけ

そもそも今の自分に一番衝撃を与えたバイクって何だろう、と考える。
間違いなく、10代の頃に出会ったバイクがきっかけ。
GPz400Fの赤/黒。
 
当時、地元の国道旧54号線沿いにあったFと言うホンダのお店(今でも在るけど)の店員Sさんの車両。
ショールームに飾られていたのはGPz400FにZXR400Hの足を組んであった。
 
そりゃあもう、凄い衝撃だった。
 
自分の地元みたいなクソ田舎じゃ、当時はまだそう言うのは雑誌の中だけのお話。
現物目の前にすると、ノーマルとは比較にならないぶっといホイールに金色のフォーク。
 
若干前下がりな感じとFのカウルの突き出し具合が妙にマッチしていて、言葉に出来ない迫力。
 
よく考えたらあの頃をきっかけに「奇形バイク」への執着心が芽生えた気がします。
 
今となってはさほど珍しい仕様でもないし、むしろノーマルの方が好まれるみたいだけど、
自分的にはやっぱりあの組み合わせって違和感とかっこ良さのバランスが絶妙だった。
 
1100や750ベースに組むのとはちょっと違う意味で、400の車体の細さが尚違和感を強めていて。
 
そう言う所が起源だから、どうも個人的にコンプリートの綺麗な車両には未だに興味が沸かないって言うのがあるのかも。
 
実際そう言うのが買える余裕のある年齢になったけど、買おうと思った事は一度も無し。
 
マトモな理論でマトモに組まれた車両だと、「違和感」が無さ過ぎるんだろうな、自分には。
 
カネだけ出せば誰にも買えるし、そもそもお任せって時点でもう自分の色が入る余地が無いし。
 
マネキンの着ている服を上から下まで買い揃える感覚と似てるのかも。
 
ハズレは無いけど、それは「自分」じゃないよね。