全世界で2人位しか必要ない部品

ポリススイングアームに油冷用marvicホイールボルトオンカラー。


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昔、仕事でホイールカラー作ってた時によく言われた事。

え?これ1個でそんな値段するの??

この手の部品の価格設定が一番難しい。

実際、価格の半分は寸法計測時間と図面作成時間です。

ショップさんによってはそれぞれ項目分けているとこともありますよね、

計測料とか、センター出しとかいう名目で。
それはそれでアリかなと。

単に手書きの図面渡されても、ちゃんとしたショップさんってそれなりに考えて作ってたりするし。

精度要る部分ならアルマイトかけられないから腐食に強いSUS304でいくかな、とか。
それより重量優先ならアルミでも腐食に強い5000番台でやるか?とか、5000じゃちょっと柔らかいから予算上げて6000番台でいくか?とか。
昔ながらの2000番台で硬質アルマイトの方がいいかな、とか。

カラーがベアリングにハマり込む段付き部分も、手の力でスルッと抜ける嵌めあいにするか、プレスで押さないと抜けない位の嵌めあいにするか、とか。


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軸の公差どう取るかで加工費も上下するし。

f6で注文すれば、当然f8で注文するより加工がシビアになるので。

必要がない部分に精度を求めるのは単に自己満足でコスト上昇させるだけなので、そこの割り切りも必要。

カスタム、流用全盛期に作られた車両も、あれから月日が流れてこのあたりの作り込みの差が顕著に出てきています。

無意味に超ジュラの7000番台で適切な表面処理をせずに作られてグチャグチャに腐食してしまったワンオフパーツ、
締め付けトルクに負けて変形してしまったピボットカラー、
タイヤ交換の度にカラー/アクスルシャフトを抜くのに一苦労するホイールカラー…

当たり前の事を当たり前にやってあれば、改造車だからって特別何か不具合が起きる事って無いと思っています。

カラー1個で、製作者の意気込みとかノウハウがわかる場合もありますね。


もちろん、おカネもらってやっていれば、理想はあっても予算的に追いつかず、仕方なく妥協…とりあえずカタチに…

というのも多々あるので、自分だって振り返ってみれば「言い訳させてください!」って仕事は色々とありましたね…。