恐怖心

ツーリングで、ワインディングに入るとどんどん遅れをとる。

とにかくコーナー進入が怖い

直線でもバイクが信頼出来ないから開けられない

これって、乗り手の技量とか度胸だって思われがちだけど、実は単にバイクのせいだって事も多い。

Zの改造車だと、レイダウンの効果が悪い方向に悪さして、サスの動きが過敏過ぎる、或いはサスペンション位置自体が大きく変わった為にレバー比が変わり、リアサスペンションのバネレート自体が圧倒的に不足してしまって常にリアが沈みすぎ、ブレーキング時にリアが一気に伸びて車体が動きすぎてバイクの挙動が安定しない。

これが乗ってみると車体姿勢の変化が、体感的にフロントが動き過ぎるように錯覚して、リアをそのままにフロントサスペンションを弄って、フロントをより減衰効かせた方向に持っていったり、バネレートを上げてみたりして、どんどん曲がらないバイクになるパターン。

あとは直線が怖いバイクで1番多いのが単にタイヤの寿命。
これも誤解されがちだけど、所謂ツーリングタイヤ、溝の多くて溝の深いタイヤの方がヨーイングを誘発しやすい。
レーシングタイヤの方が尖っていて直進性が悪いなんて都市伝説は20年前の話。
そんなタイヤで300km/hなんて出せないし。
ブロックパターンの細かいタイヤも同様、TT100系に代表されるようなタイプのタイヤは偏摩耗し易くて5部山にもなってくるとグリップの低下よりも偏摩耗から来るハンドリングの悪化が弱点。
ラジアルタイヤも同様、例えば大昔のミシュランマカダム系もフロントショルダーの偏摩耗が酷くて少し寝かせると全く挙動が安定しなくなり、泣かされた。

勿論、違和感あるバイクには他にも問題が発生している例もあるけど、基本中の基本、サスペンションセッティングとタイヤコンディションをまず納得できる状態に持って行けていない段階で、ステムのオフセット変更とか、スイングアームの補強とか、フレームの補強とかは時間とお金の無駄になる事も。

乗りにくいZにありがちなのは、ちょっと長めのスイングアーム、ちょっと寝かせすぎのレイダウン加工、長さ優先で選んだゼファーやXJR用のオーリンズやWP等の社外フルアジャスタブルサスペンション。
バイクに跨っただけでサスペンションがもうフルストロークの7割、8割を使い切っていたりって車両は意外と多い。

旧いバイクに乗っているとサスペンションセッティングなんか後回しってパターンが多いけど、キャブセッティング同様、色々試してみる事で気づかされる事も多いです…