人間ってスゴイ

本業のお話。

精度1mmのモノを作る機械は、機械自体の精度が1/10mm程度必要。

じゃあ、精度1/10mmのモノを作る機械を作る為には…と言うと、その機械自体の精度は1/100mmは欲しい。


ならばその精度1/100mmのモノを作る機械を作る為には…と言うと、その機械自体の精度は1/1000mmは欲しい。


じゃあ精度1/1000mmの機械って誰が調整して誰が作るのかと言うと、結局は人間、職人の手作業。


キサゲ加工で平面度出したり、XYZ軸の傾き精度をギブ(クサビ)の追い込みで調整したり。


最後は仕上げ師の感覚。
1/1000mmなんかわかるの?と思いますが、それをどうにかしてしまう。


勿論、一般的なオートバイの改造に用いる部品で直接そこまでの精度が要求される事はないですが。


でも、他の産業同様、こういった技術継承も途絶えつつあるのが現状。


間接的に安かろう悪かろうでも少々は良しとしてきた我々にも責任がありますが、宇宙科学機器などに用いる最先端の高精度な部品を作っている機械が、手入れされ続けた40~50年前の工作機械だという例もあったり、何だか奇妙な感じもします。