暑くなってきました

この時期になると増えるのが、油温が上がるとクラッチレバーの遊びが大きくなってクラッチのキレが悪くなると言う方

条件として、油圧クラッチではなく機械式レリーズのクラッチを使用
社外、または現行車流用の鋼製クラッチプッシュロッドを使用

どうしてもアルミを多く用いたエンジンの各部の膨張率とプッシュロッドの膨張率が異なるのでこのような症状が出てしまう

極端な数値で示すと熱膨張係数から計算すれば、400mmの長さで比較すると、80度温度が上昇すると、アルミは0.736mm伸びるのに対して鋼は0.3872mmしか伸びない。
0.35mm位の差異が生じる、、

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これが余計な遊びになってしまう

エンジンが熱々の時にレリーズ調整すると冷えた時にクラッチレバーの遊びが無くなってパツンパツンなるし、冷えた時に調整すると、熱々になったときにスカスカになるので、程よいところでレリーズ調整を、、

これはその他部品にも言える事で、例えば鋼製のメタルヘッドガスケットとアルミ材のシリンダー、シリンダーヘッドでは伸びに差異が生じてしまう

つまりエンジンのガスケットとヘッドの合わせ面は熱が入る度に微妙にズレが生じている

ドラッグレーサーなどで使い捨てのアルミヘッドガスケット、アルミベースガスケットガスケット用いられるのは、ヘッド、シリンダー、クランクケースの熱分布の差異を減らす(冷却効果を高める)狙いもあるけど、同系統の材質を用いる事でエンジンとガスケットの伸び量の差異を極力無くして抜けを防ぐ目的もあって使用されている模様

話しはクラッチに戻って
自分の乗っているW650では、ノーマル出荷時はクラッチプッシュロッドは鋼製の物が用いられていて、やはりヒート時にクラッチの遊びが異常に大きくなってクラッチのキレが悪くなる

その後発売されたW800では、鋼製だったプッシュロッドをアルミ製にする事で、かなりこの症状を緩和している

なので自分もプッシュロッドはW800の物に交換済み

J/Z共、夏時期ははある程度ヒート時の事を見越したクラッチレリーズ調整が必要になります


さて、ガレージに篭って検品するか…
GPz系ヘッド

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それから、薄型ジェネレーターは在庫分完売いたしました、次回分はまたお問い合わせ頂ければと思います

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