クラッチプッシュロッド

クラッチがプッシュロッド式のJ系。

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当時のノーマルはアルミ製ロッドで先端部だけが焼きの入った鋼になっています。

おかげでアルミ部が柔らかく、オイルシールで段減りしてしまうのは皆さんご存知でしょう。

おかげで作動がスムーズじゃなくなったり、オイル漏れを誘発したり。

で、最近はオール「鋼」のロッドを使うんですけど、これも100%問題ないというわけではありません。

問題は素材の膨張率。

クラッチのレリーズ調整した人はお分かりと思いますが、レリーズってほんの僅かなクリアランス変化で大きく操作性が変わってしまいます。

エンジンが熱を持ってきたときにクランクケース全体の膨張に対してロッドはほとんど膨張しない。

もちろん、目に見えるような膨張ではありません。

が、結果としてロッドの押す量が減るので、クラッチがワイヤー式レリーズの場合、クラッチレバーのタッチがふかふか、妙に遊びが多くなってしまいます。

冷えれば元に戻るんですけど。

もちろん、油圧クラッチにしていれば全然関係ないんですけどね、レリーズ調整は要らないから。

なので、油圧クラッチ空冷エンジン、鋼プッシュロッド方式のゼファー1100エンジンではこういう症状は出ません。

Jの純正ロッドがアルミなのは、軽量化のためだけでなく、素材をクランクケースに近いものにしたい、って意味があったんじゃないのかなと推測する今日この頃です。

あ、ただの鋼の棒ではだめですよ、先端部に焼入れ処理してないと減ります。