修理とO/H

機械メンテナンスの仕事をしていると、乗り物業界で言われる「オーバーホール」という言葉の真意が極めて曖昧だと思わされる。

基本的には分解整備組立の事を指すのだけど、人や業界によっては分解修理組立と訳すところもある。

整備と修理の違いもまた曖昧で、古い機械や古い時計などでは消耗した部品を新たに作ったり、他から移植したりして機能を取り戻す。

しかしこれがクルマやバイクだとこの機能を取り戻すという線引きが難しい。
時計なら時を正確に刻めば機能を取り戻しているし、
機械なら目的の仕事が出来れば機能を取り戻したと言える。

乗り物、とかくバイクの場合はその機能を取り戻すとは何を指すのか?人それぞれ物差しが違いすぎて不確定且つ曖昧。
その上にそもそも必要な部品が手に入らない、代替品を作るのもコスト的に無理というケースが圧倒的に多いのが現実。

そこへ向けてレース用の本来とは目的の異なる部品を純正部品の代替品として部分的に組み込んだりするものだから益々話がややこしくなる。

気づけば俺、元々何がしたかったんだっけ?と言ったこともさほど珍しくない気がするのは自分だけではないはず…

タイトルの修理とO/H。
基本的に古いバイクに限って言えば、修理とO/Hは異なるものと考えた方が良い気がします。

白煙吹いたりとんでもない異音がしたり、オイル垂れ流しなのを直すのは修理であってO/Hではないような…。

また睡魔に負けてわけのわからない文章になってきましたが、車両買う時とかに
【エンジンフルO/H済】
と書いてあるのをよく見るけど、これからは自信あるお店には
【エンジン完全修理済】
と書いてほしい、と思ったりするけど、
日本人には【オーバーホール】って響きって、【修理済み】って言われるより耳触りが良いのかもな…と思う今日この頃。


さて、今日も頑張ろう。