本質とか根本とか

とある工場の話。

超巨大な工作機械の作動油が漏れている。

漏れ続ければいずれ機械は壊れる。

その機械は1日稼働させれば数千万円の仕事をこなす。

逆を言うと止めてしまうと数千万円/日の損失。

修理には1週間の機械停止と修理費用が必要。

さあ、どうする?

パターンは大体2つに分かれる。

壊れたものは仕方ない、思い切って年間計画として修理と対策を行うよう日程を練り、
他にも悪い部分が無いか事前調査を行い、悪い部分があれば徹底的に更新する。
その為に翌年度からきちんと予算を確保するよう会社に働きかける。

方や、何があっても機械は止めるなと上層部から指示され、漏れた作動油を継ぎ足し継ぎ足し、
作動油が減って来たら警報を出すよう作動油タンクにフロートスイッチなどを設けて、小額の費用で何とか誤魔化し乗り切り続ける。
油圧ポンプがクタクタになってきたのに、それを設定圧を上げて誤魔化したり、補助的な追加ポンプを増設して誤魔化したりしながら何とか乗り切ろうとする。

どちらを選択するか?
ケースバイケースなのでどちらが絶対正しいとは言えない。
ただ、そこでその企業の姿勢が見えるのも事実。

極論、人を育てるか?使い捨てにするか?って所にも通じるかも。

というと言い過ぎか。


古いバイクの修理なんかを見ていても似ている気がします。

イグニッションコイルの一次電圧が低い、だから昇圧させましょう、
エンジンオイルが減ります、だからもっともっと硬いオイルを入れましょう、
高速道路でフラフラします、フレームを補強しましょう。


一次電圧の昇圧は確かに理論的にも効果はあります。
硬いオイルを入れれば確かに消耗は減ります。
フレーム自体の剛性を本当に上げることが出来ればフラフラも減るかもしれません。

それを修理とか対策と言われると、何か違和感を感じるのは自分だけなのか?

そもそもそうなっている要因を排除、修理していくのが優先じゃない?と思っても、そんな金も時間もないって言われる事も。

まあ、自分の車両なんだから自由だろそんなのは!と言われれば、おっしゃる通りですとしか言えませんが…