馬力至上主義

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1100R/GPzヘッドです。

相変わらずジャンク品までも超高値で取引されているようですが、意外なことに買う人がみんな1100RやGPzオーナーというわけでもないらしい。

なんでもJや1000R、GPに載せてパワーアップを図ろうという目論見で購入する人が多いようです。

がしかし、世間の多くで
「雑誌で言われているような劇的なパワーアップが実現できなかった」
「実際、よくなったのかわからない」
と正直な感想を聞くことも多々あります。

当然、ピストン形状はZやJ用の物ではだめだということは前提として、クランクピンを18mmに拡大したり、クランクを1100Rにしたり、Z系なら更にピンハイトを調整したりして1100R用のピストンを入れて、かなりコストと手間がかかります。

そこまで費用をかけて、どこまで対費用効果を期待するのか?
どうも期待が過大な人が多いようです。

たしかにノーマルを比較すればピークパワー、上の伸びは1000R系よりも1100R系のほうがはるかに上です。
ただ、それはリフト/作用角の全く異なるカムの採用や、バルブ径の拡大による効果があっての話です。
燃焼室形状のみの問題とも決め付けられません。
1000Rに1100Rのカムとバルブ周りを組んだものと比較すると、すべての面で1100系が勝っているかといわれればそうとも言えません。
感覚が鋭い人や先入観のない人がストリートで乗ると、むしろ1000系ベースでいじったほうがフィーリングが良いと判断することもあります。

同じカム、バルブ、排気量、圧縮比のエンジンを載せてダイノマシンで回すと、1100R系のほうがパワーは出るんですけどね、たしかに。
といっても10馬力も20馬力も違うわけではないですよ、数馬力、人によっては誤差範囲というかもしれません。

そもそも燃焼室の形状変更なんて言うのはバルブタイミング、キャブのセッティング、点火時期の適正化、そこらが完璧に出来てからさらに上を狙うなら・・・というレベルのチューニングです。
そんな雑誌に書かれているほど特別、特殊なヘッドではないんですよ、実際。
同じような変更がGPz400のA1からA2になった際に行われているんですが、そっちは誰も拘ってないですよね、何故なら乗っても違いがよくわからないから。

J/Rヘッドでも十分に走る仕様は作れます。
ヤフオクでGPzのジャンクヘッドを買うくらいなら、ポリスヘッドを新品で買いましょう、1000系の人!