J系の泣き所・・?

修理依頼で持ち込まれたJヘッド。

カムホルダの締め付けトルクがかからないという定番メニューです。

まずはさんざん視姦します。

ん・・??

え?

INポートから覗くと、バルブガイドの突き出し量が揃っていません、右の方が出てるのわかります? 
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どういうことだ??

ガイドのセンターもちょっと通常よりもズレが目立ちます。  
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バルブステムの当たりもちょっと良くないかな・・  
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気を取り直してカムホルダのチェック。

どうやら一度修理がされている模様。

殆どの箇所に"ヘリサート処理”が施されています。

がしかし、これまた酷い出来。

深さはバラバラ、こんな奥に入れてどうするの?
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おまけにハンドドリルで下穴処理したんでしょうね、垂直度が・・・ボルト傾きます。
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酷いところはヘリサートタップを力任せにねじ込んだんでしょう、外に向かって割れています(内面からエポキシ樹脂で埋められています)
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また、深さを誤ったために母材へのかかりが浅く、ヘリサートタップのネジ穴自体が傷み、トルクチェック中にヘリサートコイルが一箇所は抜けて出てきてしまいました。
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しょうがないので新たにヘリサートコイルを入れてみます。
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短いのがおそらくこのヘッドに使われているであろうサイズ。
通常使うのは長いほうのサイズです。

入れてみました、が、トルクチェックした感じではまた抜けそうな感触です。

う~む、これは・・・

深追いしないほうが良いのだろうか。