アナログ、ローテク

最近、ローテクって言うか、可能な限りシンプルなものに惹かれる。

電子機器、家電、クルマ、バイク、バイク部品、ジャンルは多岐だけど
ごちゃごちゃしたものとか、配線が一杯付いてたり、スイッチが沢山有るとどうにもしっくり来ない。

まあ、クルマなんかは「良いクルマ」っていう定義そのものが昔と違うんだから、今更あれこれ言ってもしょうがないんだけど、
家電とかって調べてみるとカタログ最下段モデル、あるいは業務用的なモデルでそういう
「シンプルモデル」とか言われてる使用用途だけに特化したものが意外と有ったり、
昔の日本製家電製品を海外メーカーがコピーして作っていたりする例が結構ある。

考えてみれば、自分はバイク好きとか言いながらも、現行車・・・いや2000年以降位のモデルは購入すら考えたことが無い。
勿論、以前はその業界に勤めていたんだから実際に乗ったり、ばらしたり、直したりしたわけで、
食わず嫌いというわけではない。

ただ、接すれば接するほど昔ながらの鋼製ダブルクレードルフレーム、テレスコピックのフロントエンド、ツインショックのリアエンド、気化器と呼びたくなるキャブレタ、何の還元機構も持たないエキゾースト、走らないと冷えない空冷エンジン
それこそ100年前と大きく変わらない基本構造のオートバイに魅力は感じるんだけど、

そうでないギミックだらけのオートバイ、
売るための付加価値を付けすぎたオートバイ、
環境対策という名の下に、走る、曲がる、止まる以外の部分に技術を投入されたオートバイ、
これって全然、モノとして興味を感じない。

例えるならROLEXがチタン無垢でソーラー発電の電波時計を出しちゃった・・・みたいな感じ。

こういうの買うのって、それこそ中国の成金投資家とキム・ジョンイル位のもので、その物自体が好きな人にとってはどうでもいいメーカーの裏切りにも近い製品開発。

あれこれ小細工する、ギミックに頼って付加価値をつける、なんてメーカーはもうこれから生き残れないだろうなって思う。
家電製品とか実際に手にとって見てると、カタログスペックは向上してるけど、モノとしてなんかチャチだよな・・・って物が増えてる気がする。
実際、旧モデルのほうが人気があるんですよね・・・なんて声も多いらしい。

まあ、一小市民の私がここでつぶやいたって何が変わるってわけでもないけど、
メーカーの思いと、顧客の思いって必ずしも同一線上に無い気がする。