個体差(1/10、一部修正)
ほぼ定番メニューと化してきたZへのJミッション流用。
まあ、特に機能的なデメリットも無く、いい事尽くめなんですが・・・
Zって、Jと違ってミッションのシフト機構に大きく別けて2種あって、これがクセモノ。
元々のケースに使っていた元々のシフト機構を移殖する場合は全く何の問題もなく、通常のフォーク、ドラム切削加工でいいんですが、
そうでない場合が結構多くて。
予備部品を集めて今使っているエンジンとは別にスペアで腰下を作っておこう、というケース。
これはJミッション流用に関係なく注意が必要。
例えば中古で集めたZ1ケースにmk2のドラムとか、その逆とか。
この組み合わせって、実は完全ボルトオンじゃないんです。
KZ1000A2までとそれ以降で大きく変わっていて、見た目ではミッションカバーの形がぜんぜん変わっているのは知られていますが、(ガスケットセットを購入して、ミッションカバーだけ形状が合わなかったというケースも多いと思います)
例えば前期型と呼べるKZ1000A1はZ1系の流れを汲む構造
こちらがmk2系
ドラムのニュートラル位置決めの機構が異なる。
ここらの細かいパーツを集めるのが結構大変で、いつも泣かされます。
で、オマケに多いのがこういうパターン。
ドリブン側シフトフォークのシャフト位置が合わない、またはきつくて違和感が出る。
原因はこれ。
シフトフォークのピン先端がドラム溝の底へドラム回転位置の変化により微妙に接触しているパターン。
あまり起こらない例ですが、mk2ドラムにKZ1000Aシフトフォークを組み合わせたりというような変則的パターンをやるとこういう事が起こります。
またmk2でもA3シフト機構一式をA4に移殖したら極一部接触した例もあるので、同じ型式でもケース、ドラムの個体差の組み合わせによっては要確認です。
怖いのは、これをケース閉じる前に1速から5速までよくよく確認しておかないと、ケース閉じた後ではもうどうにもならないって事です。
頑張ればミッションカバーとオイルパン外してシフトフォークは外せますが、車載状態ではやりたくは無いですね・・・
以上はミッション流用に関係なく、異年式、異車種の部品を組み合わせる際に注意したい点です。
またシフト機構はJミッション流用の際に切削加工が必要となりますが、これも切削を間違っている例がたまにあります。
ギアの逃げだけを考えすぎて、シフトフォークの接触を忘れていた場合。
これは悲惨。
シフトした途端とんでもない異音がしたり、まったくシフトできなかったり。
組んだらとにかくケースを仮合わせして、実際に変速させてみて、よくよく確認しましょう・・・
シフトフォークは、左右に動きます。
年明けからこのあたりで泣かされそうです。
まあ、焦らず行こう。