バルブタイミング、ご意見お聞かせください

ちゃんとレスさせていただきますので、ご自分でバルブタイミング調整、設定をされる方、ご意見お聞かせください。
 
手元に状態の良い、1度組んで外しただけと言うような社外カムがあるとします。
 
そのカムは状態が良いので使いたいのですが、カムのスペックが全くわかりません。
 
リフト量だけはカム単体で測ればわかるので測ったところ、間違いなくハイカムでした。
 
しかし、そのカムのスペックシートがありません。
 
作用角も、プロフィールもわかりません。
 
ただ、そのカムが以前に組まれていたエンジンも自分の現仕様の腰下に近いスペックで、相性自体が悪くなさそうだという所まではわかっています。
 
そこで皆さんにご意見を伺いたいのです。
 
私は、スペックシートが無くともそのカムを組み込んで、性能を発揮するところまで持っていくのは可能で、さほど難しい事ではないと考えています。
 
しかし、とあるショップの方は
 
「スペックシートがないと作用角もわからないのにバルタイの設定は出来ない。」
「そのカムの出所、ゼロリフトの作用角等のスペックがわからないと正確なバルブタイミングは出ない」
 
というような事を私に言われました。
 
そうなのでしょうか?
 
私はこの10年以上、誤った認識で組んでいたのか?
 
昨夜から考えていて、頭が混乱してきました。
 
私ならまず、ある程度の出所がわかっているので、使用は可能で性能を発揮するところまで持っていけると判断します。
 
以下、Z/Jエンジンの場合での私の方法です
 
既にリフトはわかっているので、大まかなスペックはわかっているのが前提です。
 
組み込んでタイミング調整をします。
 
目測で大まかに外れていないであろう位置でカムをセットし、クランクを手で回し、ピストンとヒットしない事、バルブクリアランスがある程度確保されている事、カムノーズがヘッドとぶつからない事がわかれば
そこでまず任意のリフト位置(1mm程度)で吸気、排気バルブの開き始め、閉じ終わりのクランク角度(ピストン位置)を測定し、記入していきます。
 
そこで例えば吸気の開くのがピストン上死点手前20度、閉じるのが下死点後40度とわかれば、その中心角(ロブセンター)は100度とわかります。
勿論、どれくらいのリフトで測るのか、タペットクリアランスは幾つなのかで上記の20度と40度と言う数字は変わりますが、当然、中心角は変わりません。
 
中心角が100度と出た事で、検討をします。
 
まずはベースエンジンのSTD中心角を求めます、これはマニュアル等に必ず関連事項が記載されています。
 
Z/Jならいずれも中心角105度から110度の間に設定されている事がわかります。
 
次に社外カムの数値を調べます。
複数のカムが売られていますが、いずれも106度から108度くらいで設定されている事がわかります。
 
つまり測定して中心角100度と出たのは、概ね間違っては居ないがやや範囲外であると判断します。
 
ここで「そんなの推測に過ぎないだろ!」と言われては反論できませんが、エンジンの要求するバルブタイミングの中心角はそのベースエンジンからそう外れるものではない、というのはエンジンを触った人のある人であれば常識のうちに入ると思います。
 
次に排気側も同様に測定します。
 
次は調整。
といってもまずは目標数値が必要なので、現在得ている情報の平均値、中心角108度に目標設定してアジャスタブルカムスプロケットを使って調整します。
 
これでまず9割以上は性能を出せているはずです。
 
最後に必ずピストンとのクリアランスを再確認、
 
あとはプラスマイナス2~3度の調整を試乗を繰り返して決定。
 
ただし一般的にツインカムエンジンでは
 
吸気中心角≦排気中心角
 
の法則があるので、この原則は守ります。
 
つまり考えられる組み合わせはIN/EXの順で
 IN    EX
110°/110°
108°/110°
106°/110°
108°/108°
106°/108°
106°/106°
の6通りパターン程度の中にほぼベストがみつかるはず、と考えます。
 
ここらの調整は組み手、乗り手の嗜好、点火マネージメントとの兼ね合いもあるので正解は無いと思いますが、仮にカムのデータシートがあっても、ここらの微調整は出てくるし試す意義はあるので、結果的にスペックシート等なくとも、カムを組む事も、ベストを見つける事も可能だと私は考えています。
むしろそれがバルタイセッティングのスタンダードな教科書通りの作業だと習いましたし、そう考えていました。
 
結果的にバルタイ調整時にスペックシートは使っていません。
勿論、スペックシートが無意味だとは思いません。
そのカムがどういう特性になるのだろうかと比較、検討する上では大変重要だと思っています。
 
また現行エンジンではバルブタイミング可変機構がファミリーカーにまで普及しています。
バイクでも増え始めました。
つまり、全域でベストな結果を得るのは無理ということです。
 
ここまで、私の認識、意見を書いてみましたが何か矛盾した点、誤った点等有りましたらご指摘いただければと思います。