大丈夫?

とあるショップのブログの一文。
 
「シャフトを中空化する事によって、シャフトの剛性は上がります」
 
的内容。
 
 
これ、親切に文面を深読みすれば間違っていない事もないわけではない。
 
少なくとも前提として、「シャフトの断面積が同一の場合」という一文が必要。
 
つまり、中空化するならシャフトを大径化するのが大前提という話。
 
当たり前ですが、外形同一で中を抜けばどんどん剛性はなくなります。
 
最も、「剛性」というくくりでまとめられるような簡単な話じゃないんだけど。
 
ただし、回転軸のねじりに対する強さは中空化してもある程度までは低下しません。
これはバイクにはあんまり関係ないけど。
但しカムシャフトなんかは単純な回転物ではなく、常に曲げの力が働いているので、単なる回転軸ではありません。
 
あとはこの手の話になるとどこまで安全率が削れるか?みたいな話も出てきますが、そもそもそんなの誰にもわかりません。
事実、自分はフロントアクスルの中空化で走行中にシャフト破断の経験もありますから・・・
 
どこまで掘って大丈夫ですか?と聞かれれば、
 
「聞くくらいなら掘らないほうがいいよ」
 
としか言えません。
キャリパーマウントボルトの中空化然り。
ステンボルトのDIY加工による中空ボルト使用のバイクなんか乗りたくないです。
 
インジェクション化の話もそうですけど、
 
「燃圧のかかる部分に低圧用のホース使っても大丈夫ですか?、一応、今は機能しているんですが」
 
と聞かれたこともありますが、そんなの
 
「多分、大丈夫です」
 
って答えられるわけがない。
ましてや人様のバイクに。
そりゃあ、ホースメーカーだってPL法もあるし保証圧力ギリギリで破れるようなホースは売っていないでしょう。
もしかしたら、あと1年使っても大丈夫かもしれない、
 
「かもしれない」
 
だけです。
 
「あ、、やっぱりダメだった!」
 
と気付いたときにはあなたもバイクも丸焦げかもしれません。
 
自己責任とは言いますが、世の中には結構いい加減な情報が無責任に発信されている事も多いです。