ヒビ

ここの所バラすZ系ヘッド殆どに出てるのが…

定番の#2と#3番の燃焼室のクラック

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排気側シートリングからプラグホールへかけてのアレです。

10年くらい前はたまにあるよね、みたいなネタでしたが、やはり年月経つと…

全く珍しくない症例。

これ、シートリング鋳込の製造方法故に起こる宿命。
長年の走行によるヘッド母材とシートリング材の熱膨張差で生じます。
熱的に厳しい#2と#3から先に発生。

これ、よく「バラしてみたら割れてたから割れてない中古持ってませんか?」って聞かれるんですが、目視では割れてないと思っても浸透探傷(カラーチェック)検査すると、割れている場合が多々あり。

でも、難しいのが今割れてないヘッドでも、いずれはこうなる宿命である事は避けられないって事実。
製造方法は同じです、時期がくれば結局同じ。
シリンダーのスリーブ緩みと同じで、そもそも構造上抱えている問題であって、別のエンジンから部品取りしてもいずれは割れる運命にある。

専門店さんではこのクラックを切削除去後に溶接で補修する、という手を取って対処されていますが、他のヘッド探すよりも修理の方が確実と言う考え方も出来ます。

もちろん、割れてない走行の少ないヘッドを探すのが良いでしょうけど、実際そこまで素性の知れた上物が誰の手にも届く価格で手に入るかと言うと…
厳しいです。

J系では少ない症例ですが、Jヘッドでツインプラグ加工する際に、あまりにも追加プラグホールがシートリングに近い場合はクラックが生じたり、シートリングが変形する場合もあるので要確認。

どうするかな。