溶接 補強

よく、STD状態では不完全な溶接を全線溶接して補強、なんて謳ってるお店二輪四輪問わずがありますが…

例えばこんなタック溶接(部分溶接)が施されているのを

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後溶接で全線溶接に変えてしまう、とか言う例。
これはバイクとは関係ないない部材ですが。

STDで全線溶接されていないって事は、そこに大抵は理由がある。
多くは熱変形の防止、溶接した部分は必ず縮んで変形するのでそれを最小限に抑えるため。
一部分が変形すると言う事は、必ず構造物の内部に応力を蓄えた状態になるので、後々、クラックや破断の要因になるから、ワザと溶接量を減らして応力を逃がしている。
もちろん、ある程度自由度を与えて外部からの応力を逃がす役割もあり。

そこを後で溶接して固めてしまうと、返って後々トラブルの要因になる事もある。

フレームなんかのガセットや当て板でワザとメーカーが溶接していない部分があるのは、それなりの理由、根拠があるかるで…
角巻き溶接も同様、されている部分とされていない部分があるのには理由がある。

フレーム補強なんかでも、どこを固めてどこを逃がすか?
STDでクラックが入りやすい部分は、そこを固めれば良いのか?
それともそこに応力が集中しないよう、周りに応力を逃がすための補強を施すのか?

溶接機買ったからって、嬉しくて嬉しくてやたらめったら溶接しまくりゃいいってわけでもないので…



似た話ですが、メジャーではないショップ単位で製作されたトライク、トレーラーなんかではここらの管理が曖昧で乗ってるうちに溶接割れがどんどん出てきた、なんて話も聞きますね。