シャフト駆動用クラッチ

とある人から、Jのシャフト駆動モデルのクラッチ(ミッション)流用すれば、バックトルクリミッター付きになるんですよね?
と質問いただいたのですが、
何だかこの辺り、混同されているというかバックトルクリミッターという言葉が変な誤解を招いている様です。
カワサキがその様に呼んでいるのは、ホイール側から急激な力が加わった場合に、ハブに内蔵したカムでクラッチを作動させて半クラ状態を意図的に作る装置の事で、古くはZXR400/750辺りが採用を始めたシステム。
これを組むと、極端な話、コーナー進入時にギア2つ落としてアクセルで回転合わせずにそのままクラッチ繋いでも、勝手に半クラッチになるのでリアがロックしません、或いはタイヤが跳ねません。

で、J系のシャフトモデルのクラッチハブはダンパー内蔵タイプでエンジン側やクラッチ側からの急激な力を吸収するシステムで、半クラッチ状態を作るようなシステムではありません。
どちらかと言えばホイールに大きいハブダンパーを組み込むのが難しいシャフトモデルの駆動系の保護を目的に作られたものです。
しかし、多少重くなっても駆動系の保護というメリットを活かして、Z1100R系に始まりZRX/ZZRにも組まれていたはずです。

また、ややこしいことに忍者系のエンジンでもエリミネーター900なんかはバックトルクリミッター付きだった気がしますが。

いずれにしても、根本的に両者は仕組みが違います。