MTCピストンについて

よく聞かれます。



実際、使ってどうなの?と。



多分、ウワサで聞かれてご存知とは思いますが、届いた時点で4個のピストンの重量、直径を測るわけですが、出荷管理はされていないようです。



ワイセコは出荷時に重量の近い物を揃えて、大体プラスマイナス1g以内で出荷しているようですが、MTCの場合は揃っている時もあれば酷いのはプラスマイナス2.5g位の場合もあります。



まあ、あんまり気にしてないです。

揃えればいいし。



直径に関してはワイセコと精度は変わらないかなと、思います。

ただ、カタチがワイセコとは少し違う感じです。

スカート部からどれだけアタマ方向の部分のボアを測って基準とするか?

ここらが加工屋さんによって微妙に違うようで、誤解がよく生まれます。



鍛造ピストンを手にされた方ならご存知と思いますが、簡単に言うとピストンが鋳造に比べて更に円錐のカタチをしているので、加工屋さんに、スカートから何ミリの部分を基準でやっといて、と指示しないと、こちらが思うクリアランスに仕上がらない例があるようです。



オイルの性能が悪かった時代には、いきなり10/100なんてクリアランスで掘っていたショップさんもあるようですが、慣らしの出来ない競技車両だと必ずしもそれが間違いとは言えないわけで、こういった情報の錯綜が、わけのわからんピストンは使いたくないって理由の一つになっているような気もします。



ちなみに今回のオーダーは76mmということで、こちら指定のスカート位置から35/1000~40/1000で出しています。

ナンバー付きに使うのでそこそこ慣らしも出来るし、過去にも問題無いことを確認しているクリアランスですが、

これは自分が乗るから出した数値であって、知らない人、どんなオイルを使われるかわからない状況では出したくない数値です。



それと、MTCハイコンプの場合はあくまでブランク品を買うという意気込みでないと肩透かしを食らいます。

エッジは未加工だし、仕様や車種によってはそのままだと燃焼室にぶつかるものもあります。

それと…下手すると切削時のゴミとか普通に付いてきますからね…



化粧箱入りのヨシムラやJBコスワースしか使ったことない人が手にすると、なんじゃこりゃ!となるのは確実です。

その分、幾分安いし、ご愛嬌でって割り切れる人向きですね。

素材に関しては何の問題もありません。



まあ、大事なのは結果です。



どんな能書き書いたって、結果的にこいつを組んで壊さずに気持ち良く乗れる事が答えであり、全てだと思うので。



もちろん、ぶっ壊れたり溶かしたりしたら記事に載せますよ。

隠蔽したりしません!笑ってください!



壊れた原因探って対策するのも次回へのステップなので。

都合悪いこと隠してまで擁護する必要も無いし…