J系エンジンオーバーホール

コメント欄より質問頂きました。

J系エンジンオーバーホールに必要な工具…

難しいですが、とりあえず組んでバラす為に必要なモノとしては、通常のボックスレンチやメガネ、スパナは揃っている前提で。

最低限必要なのは
トルクレンチ
バルブスプリングコンプレッサー
ねじ込みタイプのフライホイールプーラー(マグネットローター外し)
クラッチハブホルダー
ローターホルダー(マグネットローター固定用)
オイルストーン
シックネスゲージ

これ位ですかね?

ただ、これはあくまで組んでバラすだけのハナシで、自分が他に使うのは
面精度確認のストレートエッジ
各部の磨耗確認、計測のためのマイクロメーター
バルブタイミング確認のための360度分度器、ダイヤルゲージ(1/100)
人によってはピストンリングコンプレッサー。

これ位は必要でしょうか。

実際に一番時間と手間を食うのはやはりどの部品が再利用可能か否かを判断する点でしょうね、全てを新品にするなんてのは非現実的だし、磨耗や破損を見逃しては本末転倒。

あとは単にバラして組むだけのつもりが、ボルトが折れこんだり、特にJ系ヘッドではカムホルダーのネジ穴が傷んでいてヘリサートが必要になったり、前オーナーがいい加減な処置を施したおかげで事態が悪化していたり…

大概はすんなりいかないのが普通です…

そして内燃機加工。
バラしたら大概の古いバイクは計測の結果、バルブガイド交換やシリンダーボーリング、ホーニングを迫られます。

そんな時修正をお任せする内燃機加工屋さん。

ここが出来の左右を決定するポイントでありながら、依頼側が的確な作業指示が出来なかったり、中には本当にいい加減な内燃機加工屋さんもあったり、まだ何もしなかった方が良かった…みたいな場合も珍しくなく。

内燃機加工屋さん選びは慎重に、です。
中には全国誌に広告出しつつ、作業内容は超いい加減だ…というのも実際に経験しました、

個人的にはエンジンオーバーホールを一度しかやらないって場合には、揃える専用工具代や不測の事態への対応のリスク、費やす手間を考慮すると、専門店に工賃払って任せるのも手だと思います。

かく言う自分も、お金払って解決するなら自分ではやりたくないってのが本音です。
多分これまで数十台?それ以上?作業してきましたが、未だにいつも何か不測の事態に悩まされます…