チキチキ音

立て続けに似たようなご質問を頂いたのでネタ切れということもあり更新してみます

Q:ヘッドのタペット調整をしたら、適正値なのにヘンなチキチキ音が出始めた

Zにたまにある症例ですね。

音ですが、多分、タペット音で間違いないと思います。

が、

残念ながら適正なクリアランス=音が出ない(静か)

というわけには行きません。

多分、オイルの温度や回転数でチキチキ音の出具合が変化していると思います。

何故音が出るのか?

私なりの推測ですが、シリンダヘッドのタペットの入る穴の中でタペットが踊っている

音であろうと考えています。

ロッカーアーム式じゃないエンジンの宿命というか。

タペットの入る穴の中でタペットは絶えず壁面と擦れながら上下しています。

カムはアウターシムを通じてタペットを押しますが、厳密には「押す」のでなく「横殴り」しています。

特に低回転時。


その横殴りの度合いが、タペット調整によって変化してしまう為、

リアランスを変化させると音の出具合が変わったりします。


コレばっかりはわざとクリアランスを規定値内で変化させて実際に回してみないと、
リアランスが多いから出るとか、狭いから消えるといった単純な物でもなかったりします。

ちなみに、不思議とインナーシム化すると消えてしまうことが多いです、

おそらくタペットの上に乗っていた重たいシムが無くなることにより、タペットが踊りにくくなるのだと思います。

或いはバルブステムエンドに直接タペットが乗らなくなる(間にシムが入る)から消えてしまうのか?

この症状が直接大きなトラブルに結びつくことは少ないと思いますが、

気になって仕方ない場合には、現在のシムの±0.25を試してみるとか、そういう地道な作業になりますね・・・

勿論、ヘッドとタペットを新品にすれば当面の間消えます。

ちなみに、こういうのがお得意の中古車やさんではオイルにシングルグレードのクソ硬いオイルを入れています。

これで暫くは音が誤魔化せたりもするので・・・