有給休暇

ぼちぼち有給休暇を消化しろとの命令により、無意味に火曜日に休んでみました。
 
なので今日はヘッド加工してきます。
 
で、最近思うこと。
 
自分は、エンジンいろいろ弄ってます。
 
Zに限らず、4スト空冷なら何でも大好き。
 
特に基本設計が旧い空冷エンジンは、マージン多く設計されているので、多少手を加えてるだけで大きく特性が変化するし、
 
マイナー車種の実用車みたいなエンジンでも、激変する可能性を秘めている。
 
特にシングルカムの単気等なんて、ハイカムが手作業で作れるし、燃焼室加工やポート加工も他気筒とそろえる手間が無いので思い切ったトライが出来る。
 
Zの1/4エンジンといわれるKLR250エンジンなんて、むちゃくちゃ面白かった。
(実際にはこいつはSOHCの2V、ロッカーアーム式でヘッドは別物、ピストンがZと共通ってトコだけがZっぽいだけ)
 
ピストン選びたい放題、バルブステム径7mm、クランクは組み立て式で絶対焼きつかない、ハイコンプレッションにしてもキック始動だから関係なし、ベースエンジンはタダ同然、SOHCのロッカーアームだからタダでハイカム作れるし、キャブなんかリンクを考えなくていいから何でも付けたい物が付けられる。
 
そしてピークパワーが低いから思いっきり回せる、つまり本当にパワーアップしているかどうか肌で感じられる。
 
これが重要。
 
ZやJを弄って、例えば110psからさらに弄って120psになったとして、果たしてどれだけの人がその恩恵を肌で感じられるだろうか?
 
下手すると、それくらいの領域になると気付かない人も居ると思う。
 
だって一般公道で100psオーバーを使い切るのって現実的にはモラルの面も含めて大概の人には不可能だから。
 
あとはシャーシダイナモで数値が出たエンジンが、必ずしもイコール速い、とならないのが現実の話。
 
スロットルを開けるのはあくまでも人間。
 
「なんかキリキリ聞こえてるし、ノック怖くて開けられねーよ!」
「この異常な熱っぽさは、ピストンやばいんじゃないの?」
 
そんな思いが一瞬よぎれば、もうそこでスロットル戻して終わり。
 
一度でもエンジンブローした経験のある人なら尚更そのときの光景を思い出して「やめとこ」となってしまう。
 
それじゃ意味無いよね。
 
乗って気持ちよくなれるか、それが重要じゃないかなって思う。
 
KLR250をカリカリに弄って気持ちよかったのは、「使いきれる感」プラス「壊れたって別にいいや」って開放感。
 
1000ccオーバーのバイクに使いきれる感を持たせるのは無理があるし、壊れたっていいや、なんて思いたいけど現実的にはそうは思えない。
 
ならば気持ちよさをとことん追求していいんじゃない?って思うわけ。
 
270km/hオーバー狙って一か八かのカリカリにしなくても、240km/hまでいつでもきっちり回せて、びくびくしないエンジンを組むのもまた組み手の腕の見せ所じゃないかって思う。
勿論、それは車体含めて。
 
逆に、一瞬の強烈な加速を求めてドラッグエンジンのレプリカを公道で走らせる、ってチャレンジはそれはそれで面白いと思うけど。
大概の人はベストを出し切れないままで根気と資金が尽きて、夢から覚めてしまう。
勿論、自分はこっちも好きだから追求中。
 
ただ、現実問題として避けられないのは化学的に変えることの出来ない部分。
 
旧い4サイクルガソリンエンジンの熱効率はどんなに頑張っても25%を超えられない。
 
つまり100のエネルギーをエンジンに与えても、25しかパワーにならない。
残り75は全て熱や音等の別のエネルギーになってしまう。
 
その25しか出ない部分を仮に2割り増しの30に上げるには、与えるエネルギーを120に増やすしかない
これがボアアップやキャブ交換、カム交換などの吸気の効率アップという改造。
しかしこれでいいじゃん、という話にはならない。
残りの90は損失・・・熱や音になってしまう。
 
(勿論、改造というのはその熱効率25%という数値を少しでも改善することが重要なんだけど)
 
パワーアップさせるというのは、その反面で損失する部分、熱等を余計に出しているということ。
 
それはつまり、エンジンへの負担を増大させて、寿命を確実に縮める。
 
って事を絶対に忘れちゃいけない。
 
 
だったら弄らない方がいいじゃん!
 
ってのも勿論正解。
 
 
自分はそれでも弄るけどね。
 
楽しいことと引き換えにリスクを背負うのも、楽しみと割り切りたい。
 
 
「壊れちゃいやだから乗らない、回さない」ってのは、なんだか
 
「死んだとき悲しいからペットを飼わない」ってのと似てる。
 
 
つまんない考え。