Ｗ８００試乗

密かにＷ６５０オーナーの私です。

 

先日Ｗ８００に試乗する機会があったので思ったままの正直な感想を。

 

スタイルはメーターなどの変更で基本的に大きく変更無し、特に別モデルと言う感じはしません。

マイナーチェンジ、と言った感じかな。

 

車体を起こした瞬間に感じたのは、やっぱり少しＷ６５０より重たい？感じ。

でもカタログだとたった５ｋｇ増、重心の問題？

 

といっても、元々大きいバイクではないのでガソリンを空から満タンに給油したとき程度の差です。

一般的体型の人なら気にするほどではないか。

 

ポジションは自分のはイジってるので比較不能。

特に違和感なし。

 

エンジン始動･･･

当然ながらインジェクションらしく即始動、アイドリングも極めて安定。

音はかなり静か、排気音だけでなくメカノイズも冷間時のべベルギアの音を除けば小さい。

 

空吹かしの感じは･･･

ガス規制後のＷ６５０よりはいい感じ。

 

乗り出すと･･･

え？８００？

正直な感想。

当然６５０よりトルクは幾分太いのかもしれないけど、雰囲気的にはＷ７００？って程度。

 

Ｗ６５０の実排気量が６７５．５ｃｃ

Ｗ８００の実排気量が７７２．６ｃｃ

１４．３％、９７ｃｃの排気量増加、イメージ的には１５０ｃｃアップの車名だけど、実質１００ｃｃ以下のアップ。

 

ちなみにパワーは両者とも35kW（48PS)/6,500rpmと同一スペック。

トルクは

W650：54N・m（5.5kgf・m）/5,000rpm
W800：62N・m（6.3kgf・m）/2,500rpm

が公式発表値。

 

スペック無視して乗った感想で言うと車速が乗っていくほどあまり排気量アップの恩恵は感じない。

比べちゃいけないけど自分のＳＴＤエンジン＋ＦＣＲの方がお世辞抜きに速い。

鼓動間は音が静かなのと元々６５０も振動は少ないので心地よい程度。

間違ってもＷ１やＷ３のようなゴリゴリの鼓動感は全く無いのでＷの名だからと言って期待しないように･･･

 

ズルいのはＷ８００はミッションを変更して１速だけ６５０からギア比変更している。

１速の減速比がＷ６５０の２．２９４からＷ８００は２．３５３に変更。

排気量アップしたのにローギアード化。

普通と逆です。

つまり１速での加速性をよくなったように見せかけるトリックか？

 

サス、ブレーキは一通り変更されているらしいけど、まあ、実用車レベルのそれなりのもの。

この車種を考える人はそんなの気にしないでしょう。

 

総じて感想。

車両価格をＷ６５０から１６万円アップさせたのなら、各部黒塗りで安易に逃げるのではなく、もう少し質感を頑張って欲しかった。

８８万円と言うのは微妙な設定。

諸経費は異なるけど、ハーレーのＸＬ８８３が８８．３万円って設定を考えると･･･？

もう少し頑張れたんじゃないのってのが正直な気持ち。

 

ただ、オートバイとして性能的に何も秀でてないところはそれがある意味、魅力だと思う。

元々６５０からトラブルの少ないエンジンだし、安心感はある。

 

それと、ジジイってのは排気量コンプレックス持つ人が多いから、ナナハンって響きの上を行くハッピャクっていうネーミングは、実質排気量７７２ｃｃでもＷ８００にネーミングして良かったと思う。

 

カスタムや走りにさほど興味なし、ぶらり旅に出つつも、通勤、通学にも使ったり･･･

なんて人には現行車ではいい選択肢になると思う。もちろん新車で長期保証付きと言うのも大きな魅力。

 

ただ、キャブ車を知っている人、ある程度思い切ったモデファイを考えている人、よりシンプルでバイクらしいバイクを求める人は正直、Ｗ６５０の中古の方がいいと思う。

 

頑張れ希少な鉄フレーム＋２本サス！