軽めにいじったエンジン

昨年引渡ししたmk2エンジン。
 
ナラシが終わったとのことでパワーチェックされたそうです。
 
エンジン内容的には
 
ワイセコ72mmの10.25:1ピストン
オリジナル10mmリフトカムをLC107°/109°でセット
あとは基本的に純正部品を用いたO/H
ベース、ヘッド、カムカバーガスケットのみPAMS製
バルブはmk2純正ノーマルサイズ
GPz純正部品でインナーシム化
ポートはJ系キャブホルダに合わせた段つき修正のみ
クランクは中古品10本近い中から選んだノーマル、無加工品
そこにJミッション。
 
さほど特殊な仕様ではありません、しいて言うならこの位の排気量だとヨシムラST1を使う人も多いかも。
 
結果はダイノマシンで111ps
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思ったよりもピークが出ていましたが、問題は6000rpmで見られるトルクの落ち込み。
勿論ダイノマシンでの測定では正確には出ないのですが、少なくとも谷があることは間違いありません。
ただ、今回はマフラーが・・・
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ほぼ車検対応?のバッフル付だったので、その辺りの兼ね合いもあるかもしれませんが、モナカタイプのサイレンサーでバッフル無しにすると、人によっては煩すぎると感じるでしょうし。
 
ピークパワーを伸ばしたいならバッフル無し、もうちょっと面研、もうちょっとバルタイ振って10ps上乗せの後軸120ps超え、キャブを現状のFCR37からTMR38に換えれば(場合によっては敢えてCR35でも)更に上乗せは狙えると思いますがそう言う作業よりも実際はこの谷を消す方向で考えていく方が乗りやすく速いエンジン、しかもノーリスクで乗れます。
MJも150番前後で落ち着いているのでキャブ自体の相性は悪くなさそうですが。
たまにこの位の排気量でFCRでもTMRでもメインジェットが180番超えしてくる場合がありますが、そう言う場合はキャブがデカすぎるかバルタイが狂ってるかのどちらかって傾向が強いです。
要するにエンジンがガソリンを吸えてない、吸っても無駄に捨てていると言う事です。
 
今回のケースなら、まずはバッフル外しかマフラー交換で谷がどう変わるかを見る。
次はキャブのニードルとウオタニの進角カーブ変更あたりで様子伺い、ただしこれはダイナモよりも実走で様子を見ないと結構難しい。
一番いいのは谷の原因が薄いせいか濃いせいか、或いは排気の脈動による物かを判断する為に空燃比計で見れればいいんだけど。
で、これで大体は気にならないところまで持っていけるはず。
 
それでも全く変わらなければバルタイをイジってオーバーラップ減らす、或いは両方ともいじってピークを捨てて低速寄りにする事も出来ますが、現状のバルタイで実績はこれまで出てるので、現状が大きく外れているとは思いません。
 
ただし、大前提としてダイノマシンでの計測にとらわれすぎて実走でのフィーリングを悪化させてしまっては本末転倒。
あくまで乗って気持ちいいかどうか、それが最優先項目。
 
ちなみに先日、以前にもちょっと記事にしたMTC73ピストンにこのmk2と同じカムを少し上よりのバルタイで組んだR2は圧縮比を11.5:1、キャブはTMR38でダイノマシン計測結果135psだったそうです。
まあ、公道ではもはや100psある時点で無駄なパワーですが、あまりパワーに固執するとそれ以上に増大する熱量に悩むだけなので程々に・・・