インジェクション化について

一応、問題なくツーリングに出かけられる所までは来たのでまとめ。

スロットルボディは07のZX10R

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インジェクターやサブハーネスの付いている中古品を探すのがポイント。
レーシングキャブと違い、バタフライバルブで燃料通路も無いため、走行距離が多少多くてもさほど問題にはなりません。
たまたま走行6000kmの事故車がバラ売りされていたのでそれを使用。

デリバリーパイプはアメリカ製の先日紹介した物。
ノーマルを改造しても性能的には変わりませんが、何となく使用。

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燃料ポンプは汎用品、WALBROだったかな?
インラインポンプはさほど選択肢が無いのでこれを使用。

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プレッシャーレギュレーターはこれも汎用品、TOMEIブランドの物。

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スロットルボディはヘッドにはアダプタープレートを介して取り付け

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インマニも10Rちょい加工。

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燃料タンクは無加工で、フューエルタップを製作。

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供給用とリターン用の2通路。

そしてシグナルローターは7突起の物を紙ヒコーキ。さんにECUとセットで発注。

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メインとなるユニットはバッテリーを小型化して空いたスペースへ。

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完成型がこれ。

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装着後、当日にエンジン始動、あとは意外とトントン拍子に進みました。

今回、最も悩んだのはECUの選択。
そもそも、二輪専用なんてモノがあるのかどうかすらわかりませんでした。
ネットでチラホラ見るモノは大概が4輪用。
装着している画像を見ても、ユニットがデカ過ぎたり、使う宛も無いハーネスの束で見るだけでうんざりだったり。
あとは大抵は装着はしたけどその後のインプレが殆ど無いってケースが多々。

あとはやたら理屈ばかりこねてサッパリ調子出てない人とか…

何となく暗雲立ち込める様なイヤな領域でした。
四輪用で、とある有名ブランドのECUを取り扱っている所に話を聞いてみても、二輪に関してはノーサポート、使用条件が厳しいから保証も無しと、まあ、予想できた回答。

そんな中でコメント欄から紹介してもらったのが今回使用した「紙ヒコーキ。」さんのSP-TDC。
正直、第一感想は
「これで本当に大丈夫?動くの?」

周りの4輪フルコン経験者さん達も、
「バキュームだけの制御なんて、小排気量の単気筒位にしか使えないんじゃない?」
と冷ややかな反応。

しかしながら他に頼る所もなく、問い合わせてみた所、何となくイケそうな雰囲気をプンプン感じたので、いつもの後先考えないパターンで発注。

その後はこれまで記事にした通りのトントン拍子です。
既に5速/9000rpmまでは問題なく使えます。
それより上は…場所的になかなか。

はっきり言って、自分はこの手の電子機器とかはすごく苦手です。

まだまだ現時点ではアレコレといじる度に良くなって行くので、まだベストまでは程遠いのかもしれませんが、やっと自分がやりたかった事がスタート出来た気がします。

インジェクションと言うと、フィードバック制御しまくって、全て自動的にコントロールしてくれる…

それと今回やった事は全く異なります。
勿論、市販車の様に様々なセンサーから運転状態をフィードバックさせてベストな空燃比と点火時期を与えるという事も、更にシステムを発展させれば可能ですが、それってそんな容易いモノでは無い事は近年のインジェクション車をいじった人ならわかると思います。
補正が正しく出来ないからまたそれを勝手にECUが補正して…の無限スパイラルにハマる人も。

自分がやりたかったのは、コレまでのキャブでは絶対に出来なかった領域のセッティングを可能にする事。
言い方を変えればデジタルなキャブレター。

極端な話、ある程度の大口径キャブレターでは捨てるしかなかった低回転域からの開けはじめのレスポンスの微妙な悪化、これも燃料供給を負圧に頼る事が無いため、解消出来ます。

後は安全面ではあまり推奨は出来ませんが、走行中にも手元のダイヤルでマップの上下が可能なのはキャブレターではあり得ない話。
何か変だな?と思ったら、その場で濃いか薄いかの判断が乗りながら可能。
同様に点火時期も弄れます。

旧いバイクだと、見た目やらなんやらの拘りはあるかもしれませんが、少しでも興味のある人は是非とも挑戦をオススメします。
今までとはまた全く違う感覚。

ザッパー系750エンジンなんかも、GPz750のインマニでGPz1100/Z1100GP(B2)のスロットルボディが容易に装着出来るので結構気軽に楽しめそうな気が…