1211と1212

エンジン組み付け時に使用する液状ガスケット。

何使ってる?とよく聞かれますが、私はこの20年くらいスリーボンド製を。

ここ数年は2種に絞って使用。

メインはスリーボンド1211

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クランクケース合わせ目とカムプラグ組み付け時に塗布
後はエンジンカバー類取り付け時にクランクケース合わせ目付近にごく僅かに塗布。

他の部分には原則、液状ガスケットは使いません。

やたらとベースガスケットやヘッドカバーガスケットに塗ってある車両も見かけますが、純正相当のガスケットを使用されているのであれば、意味無いと思います。

メタルヘッドガスケットに塗布してある例もありますが…
通常は必要ありません。

あとは狂ったようにセンターのカムチェーンホールのOリング近辺にてんこ盛りに塗っている人もいますが…
マトモなOリング使ってあれば塗る必要ありません。
理屈上、Oリングが生きていれば漏れる要素は無いので。
ポロポロとエンジン内部に落下してオイルポンプのスクリーン詰まらせるだけで百害あって一利なしです。

本当に面精度が出ていて、正しいガスケットやOリングがセットされていれば、まず漏れるはずが無いんですが、不安でついつい塗りたくってしまう人が多いようで…



しかし古い車両やなんかでどうしても当たり面に深い傷があってガスケットだけではリークが防げそうに無いとか、僅かにエンジンカバーが欠損していてどうしても液状ガスケットに頼らなければならない事態もたまにあります。
その場合はスリーボンドの1212を使用。

1211より固まる時間が早く、元々少し粘度が高いので肉盛りし易いです。

ただ、逆を言うと流動性が低いので、ケース合わせ目にはあまり向きません。
さささっと素早くケースを閉じて規定トルクで締めてしまうならよいのですが、5分も10分もモタモタしているとケースボルトにトルクかける前にガスケットが硬化してしまい、ケースボルトを締めて行くと硬化したボンドがポロポロとケース内に落ちて行きます、当然、オイルリークも発生しやすくなります



初めてのエンジン組み付けで、液状ガスケット何使ったらいいかわからん!って人にはスリーボンドの1211をオススメします。
量が多いのが難点ですが、きちんと封をして保管すれば5年くらいは余裕で持ちます。