J/Rミッション

意外と知られていないのがJ系のミッションに前期、後期があること。

ドライブスプロケットの取り付け方が異なるんです。

トランスミッション自体の機能、機構は全く同じですから普通は気にしないんですが。
※クリックで画像拡大
イメージ 1


パーツリストにもJ1/J2は線で囲まれた別のものですよ、と別枠で書いてある。

ちなみにパーツリスト上ではJ1/J2/B1/B2/R1が前期タイプって事になっています。

ですが旧い車両ゆえに既に以前に開けられたり載せ換えられたりで前期、後期がごちゃ混ぜになっていることも多々あったりもします。

要するにスプラインを利用して、ロックワッシャーとスプラインワッシャーを用い、センターボルトでスプロケットをロックしているのが前期型。

後期になるとZZRやニンジャと同じく、スプロケット自体をナットでミッションカラー(画像番号92027)に押し付けて固定するタイプに変わります。

前期のメリットは、ボルトタイプは低いトルクで止めてあるので、メンテナンス性が非常にイイ事。
ハンドツールで容易に交換が出来ます。
デメリットは92022Hと32085のワッシャが欠品していること、特に92022Hは折り曲げて使用するので消耗部品です。
また、想定外のオフセットスプロケットを取り付けた場合、元々ボルトの締め付けトルクが弱いのでハードな走りをすると例外なくドライブスプロケットがクビを振り、スプラインがガタガタになったり、ワッシャとボルトがすっ飛んでスプロケットが手裏剣のように飛んで行きます。

後期は、現行車でも用いられている方法で特にデメリットはありません。

要するに、ぶっといホイール履かせる為に10mm以上のオフセットスプロケット付けたい場合は、後期型の方が向いているって事です。

といっても、ここらを入れ替えるにはクランクケース開けないといけないのでそう簡単には出来ません。

なので自分の周りでも前期ミッションに15mmオフセットのスプロケ入れた車両は2台居ました(過去形)

「意外と緩まず乗れるよ!ビビり過ぎなんじゃない?」なんて豪語していましたが、災難は、忘れた頃にやってくる・・・

見事に2台ともに高速道路でドライブスプロケを手裏剣の如く飛ばしてしまいました・・・

そ~っと街乗り程度に乗ってれば暫くは問題無いのかもしれませんが、やっぱり構造に無理がある以上いくら増し締めをしてもスプラインが磨耗してガタが出るようです。
人間込み300kg近い車両をパワーリフトさせちゃうくらいの力がかかってるんだし、当然といえば当然ですけど。

と言う訳で、エンジン開ける際にはここらもついでにイジっておくと、何かと都合が良かったりもします。