J系エンジン分解時の「私的」必須項目

作業依頼やご相談を頂く際に、見積もり項目から
「これ必要ですか?」
と聞かれるのが、J前期エンジンのミッションアウトプットシャフト交換、後期型アウトプットシャフトへのコンバート
画像左側がドライブスプロケットが取り付けられるスプライン。
上が前期
下が後期

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点検時にはどうせ全分解するし、今後長く乗るつもりなら、「個人的には」必須項目です。

せっかくクランクケースを開けるのなら、最も消耗するスプライン部分を使い回すのは、気分的には
「風呂に入ってもパンツと靴下はそのまま履き続けます」
みたいな感覚でしょうか。

そもそも前期ミッションだと安全にスプロケットを固定する為の使い捨てロックワッシャーの安価での入手が難しいのと、
そこらを疎かにしてさらにオフセットスプロケットをスプラインの噛みが甘いままエンジンだけパワーアップさせて、加速中にスプロケットが外れて飛んで行ったとか、外れたスプロケットがクランクケースに刺さってオイルを撒き散らしてエンジン全損したとか、実際に何台か目の当たりにしているので、
「多分大丈夫」
ではちょっと人様に乗ってもらうエンジンでは無いよな、、との考えで、スプラインの状態を見て云々でなく、前期型シャフトは強制的に後期型シャフトへと交換メニューとなっています。

前期型の場合は大きな工具不要でスプロケットを交換出来るようにとの配慮の設計だったのだろうと思いますが、
僅か2年もせずに通常のナットタイプにカワサキがわざわざ変更したのも、当時既にそのような問題が出たからであろう、との推測もできるので。
オフセットスプロケットを使用するなら尚更この辺りは慎重に。

って、昔々にこんな内容を書いてもう12年近く経つのか…

https://blogs.yahoo.co.jp/kz1136j/26916848.html