逝ってるね・・・

なぞの物体を分解。
 
出てきたのは・・・
 
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思ったより原型を留めています。
トライアル中、違和感を感じ、クラッチを切った直後にエンジンストップしたそうですが・・
 
 
ヘッドは
 
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再利用は不可能ではなさそうだけど、中古がいくらでも手に入るわけだし、交換かな。
 
ここまでは予想範疇内。
 
しかし今回、久々にお目にかかったのが・・・
 
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スリーブが上部のツバのみ残して消えてなくなっています・・・
 
さあ、これの原因を探るとすると・・・。
 
①1000スリーブに73ピストンの組み合わせだと、強度不足でスリーブが割れてばらばらになったのがブローの要因
 
②ピストンが溶解、スリーブに抱き付き、焼き付いた事によりスリーブが引き剥がされた
 
のどちらかだと推測。
 
①に関しては、これまでKZ1000A系シリンダに73mmを入れた際、スリーブのスカートが割れる、欠けると言う症例は数例実際に見た。
J系に関しては1例、73mmピストンの組み合わせでクラック、欠けが生じたことがある。
しかしそのスリーブは社外品であったため、組み合わせの問題が原因なのか、製品自体が、問題なのかは判別できなかった。
 
しかし、いくらスカートが割れたとしても、シリンダスリーブ自体が丸ごと割れて全部抜け落ちる、なんてのはドラッグレーサーでNOSやターボを組み合わせてシリンダ自体が割れる症例を除けばちょと考えにくい。
 
②に関しては、疑わしい点が多々ある。
その要因がコレ。
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どう考えても、2番と3番のピストン焼けすぎ・・・
 
いくら熱的に厳しいといっても、1番4番との差が異常。
 
やはりここは熱的な要因でデトネーションが発生、溶けたピストンショルダーがスリーブと抱きついてしまった・・・
そこでボーリングにより薄くなっていたスリーブはクビ部より破断、下がろうとするピストンに引き摺られる格好でシリンダブロックから剥がれてしまったのではないかと考える・・・
 
ということは?
クランクにも相当な負荷がかかったはず。
簡易検査で・・・
 
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ダメでした。
クランクはピン溶接していたんですが、コンロッドが曲がったか、クランク自体が捩れたのか・・・
 
カムシャフトやリテーナーなどは大丈夫そうですが、クランク、シリンダ、ピストン、ヘッド、バルブは御役御免ということで。
 
クランク入れ替えるってことは??
 
ここで1100Rの18mmピンクランクに入れ替えて、1100Rヘッドの使用も視野に??
 
いや、17mmでも充分面白いエンジン作れるしな・・・
 
このクランクケース、以前の仕様の都合上、アッパーがボーリングされてるし・・・
 
いずれにしても、部品は既にストックされているので憂鬱な気分などは全くありません。
 
どうにでも組めます、前進あるのみ。