Z2ボアアップ

あまり手がける事がなかった750クランク系だけど、作って乗ってみて印象深かったのが3台。
 
1台は750クランク+900スリーブ+1000Pの純正Φ69.4ピストンの877cc。
ヘッド無加工純正カムでピストン側旋盤切削でローコンプ化&スキッシュ調整。
たしかキャブはCR29だったかな、Z1に迫る排気量だったけど、パワー感がやっぱりロングストロークのZ1とは違う、やっぱりRS。
 
これより前に作ったのが750クランク+1100系スリーブ+Z1100GPの純正Φ73.5ピストンでの984cc。
これも同様の手法でノーマルヘッドに組んでカムは何故か新品で転がってたZ1000R純正をスプロケコンバートで使用、TMR36と合わせたと思う、この仕様で当時の怪しいシャシダイ計測で100ps超えた、乗っても結構速かった。
 
で、そのノリで作ったのが地元じゃちょっと有名な750FX、仕様変更を重ねて最終的に750FXクランク改、ロッド小端部をΦ18mm化、ワイセコGPz用Φ76ピストンで1052cc。
ヘッドもGPz1100コンバート、カムは410?435?だったっけ、TMR40と併せて、
誰も750クランクと言っても信じない速さだった。
ライダーが元IAってのは別にしても。
 
1000クランク入れちゃえばもっと容易に安価にパワーは手に入れられるんだけど、
自分らより上の世代の人には「ナナハン」ってのは特別な響きであり、存在であるらしい。
何より乗ってみて、750クランクでしか得られない「何か」があるのは感じられた。
 
ショートストロークとか、ローコンプって響き、パワーオタクには理解できないかもしれないけど、
イロイロ組んでイロイロ乗ってみると、ローコンプなエンジンにしか無い、
言葉じゃ表せない良さってのもあるんだな、と。