封印

ケース閉じました。


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普通なら数時間で終わる作業ですが、エンジン単体購入品の為前歴不明が不明、クランクの曲がり、エンドの振れ測定、各ジャーナル部の計測とクリアランス確認、メタル交換、ミッション全分解点検とベアリング交換…とほぼ1日仕事。

元々耐久性には定評のあるエンジンで、私の周りにもヘッドカバーパッキンの交換とバルブシム調整程度のメンテで既に10万km以上走った絶好調車両も何台か居ますが、そういう車両はオイル管理などもキッチリされているのが前提で、
前歴不明のエンジンだといくら丈夫でも確認しないわけにもいかず…で。

もちろん全て問題無し。

400用のバランサーシャフト入れようかとか、クランクの軽量化しようかとか、W800の1速ギア入れてみようかとか色々と考えましたが、今回は全てパス、排気量アップ+BEETカムだけのメニューで。

このエンジンのケースボルト

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クランクメインジャーナル部のボルトは全てM8でもM10でもなくM9サイズ。

他はM8やM6が使われている、そしてボルト頭の数字も12の高強度品。

なんとM6ボルトの締め付けトルクは20Nm(約2キロ)です。

どんなエンジンもそうですが、近年のエンジンは応力解析が進んでこういったボルトサイズの細かい使い分けやなんかも凄く工夫されています。
可能な限り効率的に、少ない本数で…

けどまあ、W系列のエンジンも来年で最後となり、カワサキのビッグバイクから空冷エンジンは消えます。

カッコつけずに気楽に乗れるシンプルバイクが減って行く中で、少々寂しいですが…
これも時代の流れですね…