バルブクリアランス調整

GPz/1100Rのインナーシム車両

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カムホルダー雌ネジの負担を考えるとシム交換の回数は最小で済ませたいところ。

たまに0.01単位で一生懸命計測して何度も何度も作業を行う方も居ますが、結局シムを作らない限りシムは0.05mm単位なので、0.01mm以内に揃える事は事実上不可能、あまり意味はありません。

0.05mm刻みという事は、範囲は0.04mmまでのバラツキに抑えればOKという事です。

カムによって適正値は異なりますが、例えば0.10~0.14mmと範囲を決めれば、0.10mmのシックネスゲージと0.15mmのシックネスゲージを用意して、0.10mmのゲージが入って0.15mmが入らないからOK、それで終わりです。

0.10mmが入らなければ次に準備するのは0.05mm。
0.07mmとか0.08mmとかは不要です。
シムは0.05mm刻みなので測ったところで調整できません。

0.15mmが入ってしまったら次に準備するのは0.20mmのシックネスゲージ。
0.17とか0.18を入れる必要はありません、同じくシムは0.05mm刻みなので。

調整範囲に入っても、そこのクリアランスが0.12だろうが0.13だろうが、それを計測する必要もないし、計測したところで調整はシムを作らない限りは出来ません。
もちろん、研磨機を使ってシム研磨して気筒差違ゼロを目指すのが理想ですが、果たしてそこまでやる人はどれだけいるのか?ですが。

あとは特に社外品カム、中古カムはサービスマニュアル通りの計測では上手く測れません、
クランクを回す回数は倍に増えますが、計測したい箇所の各上死点で計測をしないと、計測者によって計測値が変わることがあります。