バルタイって?
バルブタイミングって、聞いたことはあってもイマイチ「なにそれ?」って人が多いと思います。
ロブセンターがどうだとか、オーバーラップがどうだとか。
ATDCとかABDCとか言われても???
薄々、なんとなく聞いたことはあるけど具体的に何をどういじったらどうなる傾向にあるかは・・・
わかんねーから放っておこう。
って人が多いと思います。
ここでイチから語るほど容易なものではないのですが、
一般的に言うなら
カムがバルブを押し始めて、閉じ終えるまでの時期、タイミングです。
これ、ノーマルなら関係ないかって言うとそうでもない。
特にカム駆動がローラーチェーンのZ系は、カムチェーンが伸びれば伸びるほどこのタイミングが狂ってくる。
吸気、排気共に狂います。
伸びれば伸びるほど、クランクの動きに対してバルブの動きが遅れていきます。
厳密に言うと吸気の方が排気よりも更に遅れます。
一般的に排気側が遅れるほどエンジンは高回転指向になるといわれます。
でも、吸気側がそれ以上に遅れると、ただのダメエンジンになります。
一昔前のエンジンチューニングと言えば吸気側は少し進めて、排気側を少し遅らせる・・・なんてのが一般的でしたが、今は電子制御の可変バルブタイミング車ばかりなのであまりこういう話も聞かなくなりました。
結局、いくら腰上O/Hしても(=カムチェーン無交換)、カムチェーンの伸びを考慮せず、遅れを補正する事無く組んでしまう人が大半なので、フィーリングが元に戻らない・・・なんて事になります。
厚さの薄い社外ヘッドガスケット採用や、面研などを施していれば尚更。
常識的には、そこでカムスプロケットを小細工してバルブタイミングを補正する必要があります。
まあ、ピストンが新しくなっていたり、バルブシートの当たりがよくなったりしているからバルタイ狂ってても良くなった様に錯覚することもあるけど・・。
逆言ってしまうと、そこそこ距離の多いエンジンでも、バルタイ調整し直せば良い結果が出るかもしれない・・・と。
ちなみに、カムチェーンにも初期伸びがあるので、バルタイはカムチェーン交換等のO/H直後にいくらキッチリ合わせても、初期伸び分は狂います、残念。